第245話 ローラン王国訪問
シモと連絡はとれたが、地球にいるとは・・・
俺は頭を悩ませる。
そんな中、フレデリカから連絡が来る。
アラン経由でローラン王国と話がつき、俺はローラン王国、王都ローラに向う事になった。
「この地に来るのは久しぶりだね。」
基地をショウに任せて、今回はサリナと一緒に来ていた。
「はい、懐かしいですね。」
シモが地球に行ってから、サリナも寂しそうにしている。
その為になるべく近くにいようと思っていたのだった。
そして、まずはユリウス王に会う事となる。
「ヨシノブ殿、先日は悪魔の討伐にご加勢有り難く思います。」
「いえ、亡くなられたアレクさんの頼みでしたので・・・惜しい方を亡くしました。」
「うむ、アレクは良き男であった。ワシももっとアレクの言うことを聞けば良かったと思う次第だ。」
ユリウスの言葉にはヨシノブを逃した事の残念さも含まれていた。
「して、この度の来訪、我が国としては嬉しき話ではあるが、調べたい事があるとか?」
「はい、大聖堂を調べさせていただけませんか?」
「大聖堂とな?あそこは今、復旧中で何も無いが?」
「あの地下に勇者召喚の魔法陣があったのです。そこに用事がありまして。」
「勇者召喚か・・・」
ユリウスとしては暴れたツバサが思い浮かぶ。
「ええ、少し調べたいのです、よろしいですか?」
「反対するつもりは無い、だが、勇者を呼ぶのは勘弁してくれ。」
「勇者を呼ぶつもりはありません、それにまずは調べて見ませんと。」
「まあ、ヨシノブ殿なら変な事もせんであろう、じゃがまずは我らの祝宴を受けてくだされ。」
その日の夜は祝宴が開かれる。
俺とサリナは礼服に着替え、参加する事となる。
「この度は隣国として我が国を救って頂いた、ヨシノブ殿を歓迎する宴である、皆の者くれぐれも粗相をせぬよう心掛けよ!」
ユリウスの開宴の言葉には貴族への注意も含まれていた。
その為か、和やかに宴は始まった。
そんな中、サリナを知るもの達が集まってくる。
「サリナ、久しぶりね、元気にしてた?」
「イリス、久しぶり!元気そうね!」
「サリナ、そちらの方は?」
「イリスっていう私の友達で、キャラメル子爵令嬢なの。」
サリナは嬉しそうに紹介してくれる。
「はじめまして、イリス・キャラメルと申します。
サリナとは小さい時からの友達で・・・
病気になった時はどうなるかと思ったけど、貴方様が来られて良かったと心から思っております。」
イリスは身を正し、綺麗な礼をしてくる。
「いえ、私も生涯の伴侶を得ることが出来ました。
サリナとの出会いに感謝しているのは俺の方ですよ。」
「いい方に巡り会えたようで良かったですわ。」
イリスは自分の事のように喜んでいる。
そして、イリスという切っ掛けから、いろんな貴族が話かけて来るようなるのだった。
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