第224話 タケフミ軟禁する。

俺が修行している中、ショウから連絡がくる。

「タケフミくんが?」

「はい・・・」

ショウはタケフミが暴走してカエデを襲おうとした為に現在監禁していると伝えてきた。


「わかった、なるべく早くそちらに行くよ。」

「お願いします。」

ショウとの連絡をおえ、みんなを集める。


「タケフミくんが問題を起こしたようだ、俺はひとまず氷の基地に向かうけど、サリナ、留守番を頼む。」

「はい。」

「すまない、いつも留守番を任せて。」

「気にしないでください、ヨシノブさんは色々忙しいですから。」

「落ち着いたら二人でのんびりしよう。」

「はい、楽しみにしてますね。」


「パウル、オットーは俺について来てくれ。

基地の防衛はヘルマンに任せる。」

「お任せあれ。」

「待つのよ、シモもいくのよ。」

「わかった、シモもついて来てくれるかな?」

「うん、いくのよ!」


「ふむ、ならばワシは残ろう。」

「アキラさんはいかないんですか?」

「寒いと節々が痛くなるのでな、お主の代わりに此処を守ってやろう。」

「ありがとうございます。

アキラさんがいれば間違いないてすね。」

「うむ、たとえ神が来たとて斬ってみせよう。」

「お願いします。」

こうしてアキラを残して俺はオットー、パウル、シモ、ファイを連れてショウのいる氷の基地に向かうのだった。


「ヨシノブさん、すみません、こんなに早く呼び出すなんて・・・」

「いや、かまわないよ。しかし、あれだけ脅されても暴れる精神力は凄いよね。」

「普通なら反省すると思うのですが・・・」

「まあ、仕方ないよ、タケフミくんは?」

「こっちの施設に隔離してあります。」

ショウに案内されて、タケフミが隔離されている部屋に向かう。


「タケフミくん、入るよ。」

俺は兵士が警備する中、タケフミと面談する。


「ヨシノブさん、助けてください、俺は嵌められたんだ!」

「・・・えっ、えーと、それはどういう事かな?」

あまりの言い訳に俺は一瞬頭が真っ白になる。


「カエデの奴は照れてるだけなのにショウが勘違いして、俺を拘束したんだ。」

「いや、俺が聞いた話と違うけど。」

「騙されないでください。俺はもう日本に帰るんですよ、今更無理矢理襲ったりしません。」

「まあ、俺が信じるのはショウくんかな。

悪いけどタケフミくんの信用度はないからね。」

「そんな!」

「まあ、軟禁状態にはなるけど大人しくしてたら帰れるかもしれないから、大人しくしとくように。」

「俺、帰れるんですか?」

「正直、ここにいるとタケフミくん死にそうだからね。」

「えっ?」

「今回の事も、もしカエデちゃんが被害にあっていたら、俺は君を始末したと思う。」

「いやいや、そんな事はしないでしょ?

同じ日本人ですよ。」

「先日、ツバサくんを始末してきた所だよ。

罪があれば俺の手で裁くよ。

たとえ、ショウくんやマイちゃんが止めてもね。」

「そんな・・・」

タケフミの顔色は青くなっていた。


「君は反省が出来ないみたいだから、このまま帰国するまで軟禁させてもらうよ。」

「そんな、軟禁なんて嫌ですよ。」

「ワガママを言える立場でないことは理解できないかな?」

横でオットーが無言で銃をかまえる。

「ヒィィィ・・・」

「オットー、まだ早いよ。でも、そういう事だ。

君を帰す時まで大人しくしときなさい。

俺も無理に殺そうとはしないから。

だけど、これ以上迷惑をかけるなら。」

「わ、わかったから!大人しくするよ。」

俺は脅し込みでタケフミを説得するのだった。

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