第114話 ヨシノブの怒りの鉄槌
F2Bで出撃した俺は直ぐに島の上空に着く、
「ヨシノブさん、船が多数出航しようとしてます!」
「あの船は・・・軍船か、ならば!」
俺はミサイルを船に当てていく。
船はなす術もなく海の藻屑とかす、
そして、港に停泊していた、ひときわ大きな軍船も撃沈させる。
「ヨシノブさん!敵の全滅確認しました!」
「いや、まだ足りない、このまま帝都に向かう!
エーリヒ大丈夫か?」
「僕は大丈夫です!」
「よし!」
俺はそのまま、帝都に向かい、停泊中の艦船と海軍基地、及び付随していたドックを破壊した。
「これぐらいでいいか、これより帰投する。エーリヒいいか?」
「はい、ありがとうございます。」
「礼をいうことじゃないだろ?」
「僕に戦闘を見せてくれたお礼です。」
「まあいい、サリナの所に帰ろう。」
「はい!」
俺は基地に帰投した。
一方帝都は大混乱に陥る。
「海軍本部が壊滅だと?いったい何があったのだ?」
「わ、わかりません!いきなり爆発が起こり、艦船、港、ドック、倉庫が崩壊しました!」
「げ、原因を調べるのだ!」
「はっ!」
ヨシノブ達の姿を確認出来ておらず、急に爆発したことによる事故調査を始める。
しかし、失った戦力は多大であり、これまで強力な海軍を持って威圧外交をしていたが、政策の変更を余儀なくされた。
そして、皇太子は・・・
「う、うそだ、何かの間違いだろ?何故、私の艦隊がこのような事に・・・」
港で呆然としていた。
「殿下、これは天罰なのでは?」
ササルは港に座り込んでいたアヴィドに声をかける。
「天罰?」
「はい、この島を救っていただいた方を襲った事に対してです。
今思えば不思議な力で助けてくれましたからな、もしや神の使いだったのでは無いでしょうか?」
「なっ!ササルよ、ならば私は神に逆らったということか!」
「それもあり得るかと・・・」
「そんな・・・ササル、どうすれば良いと思う?」
「ショウという若者の話だと、ヨシノブさんはマルドラド王国に滞在しているとか、彼に謝罪すべきかと。」
「わ、私が謝罪するのか?」
「はい。殿下が謝罪なされなければ意味がないでしょう。
それに、島の者にも殿下の所業が伝わっております。
このままでは殿下が島を離れる前に、不慮の事故になりかねません。
どうか、謝罪する旨を発表すべきかと。」
島民は自分達を助けてくれたヨシノブ達に深く感謝していた。
それを襲った皇太子に憎悪しているものが多くいた。
「わ、わかった、直ぐに発表致す。ササルよ、島民を押さえてくれ。」
艦隊を失ったアヴィドは直ぐに島を脱出出来ない、身の安全の為にも謝罪は必要となっていた。
すぐさま、謝罪は島民に伝えられたが、多くの船を失った帝国がアヴィドを迎えに来れたのはそれから半年たってからだった。
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