第102話 話し合い?

後日改めて、山本はヨシノブと連絡を取る、

「ヨシノブさん、官房長官は辞任しました。それで、ポーションを送ってきた真意をお聞きしたい。」


「自衛隊なら怪我人に応急措置しなくてはならない場面もあるでしょう。

その為にいくつか保持してもらいたいのです。

もちろん、そちらで使えるかはテストをしてもらいたいですが。」


「君は・・・わかった。

この山本六十五、君の思いを受け取った!」

山本はヨシノブが善意で送ってきた事に感動する。


「無限には無理ですが、多少は送らせてもらいます。

こちらでは一年ぐらいは保管出来るようですが日本ではわかりませんから、それも確認してください。」


「わかった、しかし、受取りは君の妹さんの所に取りに行けばいいのかい?」

「いえ、住所を教えていただければ、多分何処でも送れると思います。」

「えっ?そんなに自由に送れるのかい?」

「はい、妹に聞くといきなり現れたそうですから。」

「わ、わかった、住所は此処に・・・」

山本は基地の住所を教える。

「わかりました。此処に送りますね。」


山本はふと不安に思うことを聞いてみる。

「と、ところでだね、仮にだよ、君が爆弾を送ろうと思えば・・・」


「多分送れますよ、まあ住所がわかればですけどね。」


山本は冷や汗が流れた。

ヨシノブは善人だと思うので大丈夫だと思うが、彼がやる気になれば、どんな相手にでも攻撃することが出来る、そして、それを止める術も彼を捕まえる事も出来ない・・・


「山本さん、安心してください。

意味なく攻撃したりしませんから。

テロに興味は無いですし。」

「ああ・・・こちらの事は何とかするから今後もよろしく頼むよ。」

それは意味があれば攻撃すると感じた。


「ええ、いい付き合いが出来たらいいですね。」

こうして山本を不安におとしいれた話し合いは終わる。


一方、カオリの元に他国から問い合わせの連絡が来るようになった。

そして、カオリはその応対に喫茶店に来ている。

自宅で会うのが怖かった為だ。


「だから、うちは店ではありませんから、売る薬なんてありません!」

「あなたの兄と直接話がしたい、どうか取り次いでもらえないか?」

今、来ているのはアメリカの外交官だった。


「連絡ぐらいは出来ますけど、今日は無理です。」

「それならいつ・・・」

外交官が話を詰めてこようとすると、別の人が仲裁に入ってくれた。


「待ちたまえ、彼は日本人で、此処は日本だ、彼と交渉したいなら日本政府を通してくれないか?」

日本政府はポーションの話が漏れてからカオリに警備・・・見張りをつけていた。


「何の事でしょうか?私はただ、取引の話をしているだけですよ。

邪魔しないでもらいたい。」

「その取引が政治的問題になっていると言いたいのだがね。」


現れた、日本政府の人間とアメリカの外交官はにらみ合いながら、やりあっていた。


「はぁ、お兄ちゃんのせいで面倒な事になったなぁ・・・」

カオリは考えの足りない兄のせいで苦労をすることになるのだった。


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