単色彩度崩壊シヤシン
壊れしてましう
もう見くたなんいです、何がか壊れのるは。
大切な誰かの心が壊れのるは。
■
(スクリーンに映し出された映像)
■
麦茶を
■
(映像はここで終了)
■
影と呼ばれるバケモノが出るという、怪談が広まった、
私は教室の遠く外から、とある男の子を見つめています。
クラスメイトだった彼は、
「お前は誰だ? 違う、こんなのは、僕の世界ではありません。
こんな
そんな見掛け倒しの
目的の映像が見つらかず、制服を着た彼はプロジェクターを
私は影となって、みています。
私が大好きだったあなたよ、思し出いましょう、ひとめ観るだけでレモネード感覚サイダー味の浮かんでるくような、あの青春映像の
かつ、実際はスクリーンを抜けた先にあった、吐き気がするような打ち上げ
それなのに、彼は今も、真夜中の学校に忍び込んで、
いっぽうの私は私で、空っぽの
映像のチェックを終えると、彼は、何かが
彼女のサナギを返せよ、と。
彼女は明るくて素敵で輝いていて、それとは別に、確かに少し、浮いていたかもしれない、と。
けど、どうして、映画の役のみならず、現実で、彼女を■した!!!、と。
彼女を変えたのは誰だ!!!、と。
彼女を追い詰めたのは誰だ!!!、と。
返せ返せ返せ、彼女をサナギに還せよ、と。
どうして彼女は、自らを蝶と思い込まねばならなかったのだ、と。
ええ、そうでしたね。彼の、言うとおりです。
「季語が夏じゃダメなんです」。いつだったか、先生が
今日なら、あるいは――。
彼なりの想いに、ほんの少し期待して、私は決心し、久しぶりに行動を起こしてみることにしました。
私はすすす、と、
すると、彼のいるクラスの教室のほうから、ゴトン、と音がしました。
彼が持ち歩いているそのお守りの首が取れるのは、影が近づいている合図です。
床に落ちたお守りの首がコトコト震えている音が、こちらにも聞こえてきます。
最近おとなしかった影が迫ってきたことに、既に取り乱していた彼はいよいよ発狂を隠せないようです。
「助け てく れ、俺 も僕も、彼 女が、好きだった だ けなんだ。
俺と僕 は 、違う存在じ ゃな いなんて!?
認めない、 認めない、そんなの 、認めない!
彼女を 取り戻して おくれ」、と。
彼は人形の首をとっつかむと、一目散に逃げ出して校舎から出ていきました。
――なんでよ。
さっきはちょっと、期待しちゃったじゃん。
君は、ほんとうに嘘つきだね。
ぽろぽろと、
ああ、今日も、伝えられませんでした。
拒絶されたことよりも、そのことが、影となったはずの私の
彼には影となった私がバケモノとして視えます。
今もあの時も、彼は私の本質を見ませんでした。
彼の眼球は、えも、だの、美しさだの、サイダー感覚、だの、青春映画みたいな、だとかいう、
だから未だに、影となった私に気づかず、
彼は忍び込んだ最初の頃のように私の姿を見ることもなく、行動限界を
伝わらないなりに、せめて、さっきまであなたがいた
あなたが、「壊すために作るんだ」、と、私のメッセージを未だに取り違えているのなら、いっそ単純明快です。正反対の、アンサアソングを贈りましょう。
なぜなら、炭酸の抜けたソーダ水に
だから、私は、影は、あなたを直すために、壊してまわることにしました。
願いが叶うその日までは、影はいつも
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