錬義、強引なテクニック
そうして
高度は百メートル程度。速度は六十キロ程度か。ルーンとわずかにプロペラの音はするものの、ほぼ滑空する鳥のようにも見えた。
やがて、いくつかの岩が折り重なるように地面から突き出ていた場所を見付け、
「うん、良さそうだ」
と呟いて降下した。そして、ミネルバが地面に着陸する前に、高さ五メートルほどのところから飛び降りて、岩の上に降り立った。
するとそれは、長さ約二十メートルから約三十メートル、幅約十五メートルから約二十五メートルほどの岩が四つ、絡み合うようにして重なった場所だった。
が、
<
そう呼ばれる、
クジラとイルカも、一応は大きさで区別するとされてはいるものの実際にはその境界は曖昧なのだとか。
ただ、標高七百メートル以上には
一方、逆に標高七百メートル以下の場所でも、
とにかく<
「ごめんごめん。ちょっとお邪魔させてもらうよ。まあ、明日にはいなくなってるから」
言葉が通じるわけではないが、
「さてと、おいで、ミネルバ!」
上空を旋回しているミネルバに声を掛ける。するとミネルバは彼目掛けて急降下し、軽量な機体を活かして岩にぶつかる直前で急上昇に転じる。しかも、ほぼ垂直に。
しかしさすがにそれは無理があり失速。空中で停止してしまう。普通ならこのまま墜落するところだが、なんと
岩の上にミネルバを下すための強引なテクニックであった。
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