ジャッカルの黄昏～ＶＲＭＭＯロボゲーはじめました！～

番外編 機体解説１

　今回は機体解説。

　たとえば「序章　１１」でサブちゃんが「出力が～～、推力が～～」と言っていますが、それを強化や戦闘中の様々な判定に用いられるゲーム内数値にするとこういう感じになるとイメージを掴んでもらえたらなと思います。

※装甲値はダメージ判定に用いられるものとなりますが、マスクデータとしてそれぞれの機体、部位ごとに徹甲弾、榴弾、成形炸薬弾、打撃などに対する耐性値が設定されています。

　また被弾した砲弾が装甲に対して突入してくる角度次第で見かけ上の装甲圧は増減します。

　装甲値は単純な装甲の厚さを示すものではなく、装甲材質や複合装甲の構造に傾斜角などの要因を加味して設定されるものであり、装甲が厚い方が重厚な見た目になるというわけではありません。

※運動性はスラスターを用いない機体本来の走行性能や小回りの利き易さを示すものです。

※スラスター性能はスラスターの全体的な性能ですが各機種ごとに各箇所への配分は異なり、胴体部やバックパックなどの機体重心位置に近い箇所のスラスターが強力な場合は使用時の安定性が高くなり、脚部の機体重心位置から離れた箇所のスラスターが強力な場合はホバー走行が高くなり、また小回りが利くようになります。　

※冷却器性能はジェネレーターや機体各所のサーボモーター、スラスターから発せられる熱から機体を保護する性能です。余力が大きい場合は長時間にわたる高出力運転や焼夷弾などでの攻撃を受けた場合による状態異常「オーバーヒート」を防ぐ、あるいは回復が速くなります。

※センサー性能は光学、電波、赤外線などの探知能力です。センサーが優秀であればより遠くの敵機や隠密性能の高い敵機を捕捉できるようになります。

※プロセッサ性能は機体の情報処理能力です。センサーから入手された各情報もここで処理されるため、より高度な方が処理に係る時間が短くなります。また敵の武器を奪った場合にロックを解除する時間も短くなります。

　メインプロセッサが頭部に、コプロセッサがコックピットブロックに搭載されているため、頭部が破壊されると様々なステータスが弱体化します。

※ハードポイントはそれぞれの機体の各取り付け位置ごとに積載可能重量が設定されており、またそれらの合計は機体自体の積載可能重量を下回らなければいけません。

※ＦＣＳ性能については各機体ごとに遠距離、中距離、近距離の性能が設定されていますが、各機種ごとによってその距離が示す範囲は異なります。

たとえばニムロッドの近距離とノーブルの近距離ではノーブルの近距離の方が範囲が広い。

ＴＨＭ－Ｍ１Ａ　ニムロッド

ランク３

ＨＰ／８，８００

装甲値／９００

運動性／１２０

ジェネレーター出力／１，４００

冷却器性能／１，６００

推進器性能／１，２５０

センサー性能／１８０

プロセッサ性能／１４０

ＦＣＳ／遠Ｂ　中Ｂ　近Ｂ

頭頂高／１６．５ｍ

基本重量／４６．２５ｔ

固定武装／２５ｍｍＣＩＷＳ（装弾数６００発）

ハードポイント数／１７

開発陣営／サムソン経済圏

　惑星トワイライトのテラフォーミング以前よりサムソン陣営で使用されていた「ＵＨＭ－Ｍ６０　マートレット」の後継機種として開発された汎用ＨｕＭｏ。

　惑星トワイライトの環境に適した設計がなされているのだが、その高い基本性能から派生機種であるＭ１Ｕ型が開発されて近似環境の惑星においても採用されているほど。

　とはいえサムソン陣営においては開発から半世紀近くが経過。次世代機が採用されて普及すると第一線からは姿を消しており、作業用の機体には未だにマートレットが使われているため、現在では傭兵が使用する中古機を除いては目にする機会の少ない機体となっている。

※型式の「ＵＨＭ－Ｍ６０」や「Ｍ１Ｕ」に用いられている“Ｕ”は「Ｕｔｉｌｉｔｙ」ではなく「Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ」を意味する。

　その機体性能は特に尖ったところのないバランス型と呼べるものであるが、同陣営同ランクの同じくバランス型機「オライオン」に比べると、装甲ではオライオン、機動性ではニムロッドという差別化がなされている。

ＸＦ－１Ｓ　ホワイトナイト・ノーブル

ランク－

ＨＰ／９５，０００

装甲値／８，５００

運動性／４００

ジェネレーター出力／１２，５００

冷却器性能／２０，０００

推進器性能／６，０００

センサー性能／９９９

プロセッサ性能／９９９

ＦＣＳ／遠ＳＳＳ　中ＳＳＳ　近ＳＳＳ

頭頂高／１６．５ｍ

基本重量／３８．８ｔ

潜航可能深度／４００ｍ

固定武装／右前腕部ビームガン

　　　　　左前腕部展開式スパイク

　　　　　専用大型ビームソード

ハードポイント数／１１

開発陣営／中立都市サンセット

　３陣営勢力圏の緩衝地帯に位置する中立都市サンセットの防衛隊専用機である「ＸＦ－１　ホワイトナイト」のカスタムメイド機。

　果てしなく続く戦争に嫌気がさして中立都市の理念に賛同する者、外交チャンネルとしての中立都市の存在に意味を見出す者など、３陣営内の有志の協力者から技術供与を受け非常に高い基本性能を誇り、ＨｕＭｏという兵器の最高峰と称される。

　固定武装の他にも多数の専用装備が用意されており、そのいずれもが超高性能。

　その機体のほとんどを装甲で覆われており、βテスト版では可動範囲に制限があったものの、正式サービス版においては問題も解消されて人体に近しい広い可動範囲が実現された。

　そのβテスト版ではテスト終了日に延長戦として複数のプレイヤーたちが運営の承認の元、チート行為を用いた攻略作戦が実施されたものの、２００機以上のチーターたちを相手にホワイトナイト・ノーブル指揮下の総勢４８機の中立都市防衛隊が戦闘を行ったものの、３０分と経たずにチーターたちは全滅した。

　ただし、その際に中立都市は壊滅。

　これでも一応はゲームシステム上はいわゆる「無敵状態」や「即死属性攻撃」があるわけではなく、ホワイトナイト・ノーブルをプレイヤーが撃破する事は可能とされているが……。