やり直したい過去はありますか?
人は誰しも、若かりし頃の過ちを成長の糧として生きている
主人公の青年は、あの時に逆らうことができなかった波の中で
悩み、苦しみ、葛藤しながらも、今できる最善のことを選択した
はず。
時は過ぎ、年号の変化とともに大人になった青年
あの時、小箱に詰め込んだ記憶、鮮明に蘇る想い……
少々かっこつけて本の帯のような文にしてしまいました。
同じ平成時代を生きていた方だけでなく
思わず自分と重ね合わせてしまうような過去が蘇る
そんな作品だと思います。
このレビューは最終話の更新前に投稿しました。
どのような“今”が待っているのか、とても気になりますね。
今はやや昔の平成初期、主人公の阿藤武志はアルバイトと遊びに明け暮れ、ただただ自堕落な日々を送っていた。そんな中、彼はアルバイト仲間である島埼絵未と出会い、その心は少しずつ変わっていくのであった。
本作の見どころとして、まず阿藤君の変化が挙げられます。グレているというほどではないですが、かつて人の心に真摯に向き合うことができなかった彼が、絵未ちゃんとの本当の恋愛を通じてそれを知り、好青年へと成長していきます。そんな彼の過程を、皆様は応援したくなること請け合いです。
そして一番の見どころとなれば、なんと言っても絵未ちゃんの内面の可愛さ、美しさでしょう。彼女はひたすら心優しく真っ直ぐであり、真摯に阿藤君へ向き合って愛をくれます。そんな彼女が日常的に見せる可愛らしい言動には、阿藤君とともに終始悶え打つことになるでしょう。こんな彼女と居られれば、彼のスレた心も癒えるというものです。
本作では、流行り、不便さなどなど平成初期の社会背景が如実に再現されており、当時を若者として生きてきた方は深くノスタルジーを感じることと思います。かといって古臭い訳でもなく、若い方にも十分に楽しんでいただける内容であり、当時はこんな世界だったのだなぁ~と興味を持っていただければと思います。そう、恋愛というものの本質は、今も昔も変わらぬものです。
皆様もぜひ、平成初期にタイムスリップして彼らを見守ってみませんか!?