(31)作戦決行
「美しい物こそすばらしい…価値のある物だ。なあ、そうよのう。」
うっとりと手に美術品を持ちそう話したのは、このラヌス領の領主ダナスであった。
今は、自分の館の窓際にて自分のコレクションした美術品を鑑賞している真っ最中であった。
彼は目つきは悪く、かなり肥満と言われる体型をしている。
そのねっとりとした視線は、美術品に向けられてた。
「は、、、はあ。」
そう答えたのは、ダナスのもとで雇われている衛兵の一人だ。
「しかし、娘も心配じゃ…なぜ急に病気なぞに…」
ダナスが独りごちった。そこに
「ダナス領主!大変です!動物愛護法違反の嫌疑で警察の者が尋ねてきております!」
ダナスの館の門番の衛兵が駆け込んできた。
「な…なにぃ。」
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-今回の作戦はこうだ。
ジアに館に忍び込んでもらい、精霊達のいる牢の鍵をあけてもらう。
俺たちは、ダナス議員を出来るだけ長く尋問し、時間を稼ぐ。
精霊達が尋問している我々の前に姿を現せば、現行犯として議員を逮捕することが出来る。
ここに来る前のマイル上官の言葉をクロノは思い出していた。
しかし、それでは、残された悪魔の少女の保護まで行き着かない。
悪魔の少女の保護に警察が介入することはできない。
「上手くいってくれてると良いけど…」
クロノはそう呟いた。
異界警察 @kurokoroko1101
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