No.55「殺し屋稼業」

「殺しといてください」


 秘密めかした声が壁越しに聞こえる。私は縮こまって、聞き耳を立てていた。


「良いのかい」

「ええ、どうせ必要ないので」

「じゃ、やるか。壁の裏だよな」


 私は恐怖で失禁した。瞬間、高電圧が流れた。


「だからこの配線は殺れと言ったのに!」


 嗚呼、こんな死に方──

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