空も舞えなかった無名の桜は世界を魅了する

清々しい。
夏、青春という感じがする。
熱気が伝わってくる様な作品。

自分は速いと豪語して勝負し、部長となり、府大会の決勝に挑もうとしている。
部員からは、汐莉から奪ったんだから一番になるのは当然だろうと見られているかもしれない。
本人もそのつもりだとしても、変に意識すると、プレッシャーとなって本来の力を十分に発揮できないこともある。
そんなプレッシャーを、少しでも払い除けようとしたのだろう。

読み終えたあと、冒頭をもう一度読む。
今年の夏は例年以上に暑かったのは、気温だけではなかったということだ。