93試合目 とうとうアレの季節です!!!

 学生のイベントといえば何を想像するだろうか……? 大抵の人ならまずこのイベントを想像するだろう……。

  そう!!! “文化祭”!!!

 みんなで協力してキズナを深めて最終的にはカップルになるやつもいる!! そう!! 文化祭!!!

 大事なことなので二回言わさせてもらいました。


 わが校にも文化祭がやってきたのだ。

 普通の文化祭である!! 別にここで告白したカップルは永遠に結ばれるとかいうリア充イベントなど存在しない。むしろ勢いで付き合ってあれ?? いつの間にか別れてるな?? の方がぶっちゃけ多い!!!

 

 先に言っておこう!! でろでろあまあま回にはならない!!!!

          といったものの……


「めんどくせえ……」

「はあ!? 男子ちゃんとやってよ!!!」

「ハイハイわかりましたよ」

「むっき~!!!!」


 まさかこうなるとは思っていなかった。

 確かに恋愛要素はなくてもいいとはいったけど、友情破壊まで行わなくていいのではないか??


 この結果、男子と女子で別の出し物をして売り上げの高かったグループが低かったグループになんでも一つ命令できる権利を得るという約束が決められた。


 いや、どーでもよ。

「春馬、どうする??」

「ん~? それより西屋敷、久しぶりじゃない?」

「気のせいだ。作者は忘れてたのではない。気のせいなのだ」

「そっか~?? 俺はそうだなあ……。喧嘩とか好きじゃないなあ……」

 うわなんていい子!!! とあいつは思っているだろうと俺はストーカーの方を見た。

 案の定、さくらは目をキラキラ輝かせていた。

「ははは……。俺も春馬と同じ意見だ」

「私は春馬君の思うがままよ」

 わあ!!! びっくりした!!!

 いきなり60FPSで現れるな。びっくりするだろう……。

「私もよ!」 

 別の意味でびっくりするから、鈴も普通にでてきてくれ。

そんな感じで部活のメンバーがそろっていく。

 その時、俺の携帯が鳴った。

「なんだ??」

 俺は届いた内容を確認する。そこにはこう書いてあった。 

       

         今日

 紫:僕も文化祭当日言ってもいいかな 13:00


 この前紫には文化祭の話をしていたのだ。その返信が来たみたいだ。

「もちろん……っと」

「何?? 紫君も来るの??」

「おう。久しぶりに全員がそろうな」

「やったー!!」

 春馬はこの上なく喜んだ。そんなにか……。

 それとは対称的にさくらはなんだか暗いオーラを放っていた。

「ど、どうした??」

「どうしたもこうしたもないわよ!!! 聞いた!? 今の春馬君の声……。可愛すぎる!!! 私が来たときは無視だったのに、紫君の時はそんな喜ぶなんて!! くう!!! にくい!! けどナイス!!!」

 喜怒哀楽どうなってんだよ。


 この時、俺たちはこの男女の争いをまだ甘く見ていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る