41試合目 ショッピングでショッキング!
「兄さんの馬鹿…」
「なんで!????」
「西屋敷、鈍感主人公はモテないわよ。」
さくらはため息をつきながらやれやれとジェスチャーしながら言った。
「誰が鈍感主人公だ!!!!!そんなことよりまだ俺の服決まってないんだが!?」
そう…忘れてはいけない。今日は俺の服を買いに来たんだ。
「じゃあ徹の服は私が決めてあげる♡」
そういうと鈴は俺の腕に抱きつき、甘えん坊のように頬をすり寄らせた。
「ちょ、ちょっと!!!近づきすぎじゃないかな…??」
紫は頬を膨らませながら眉をピクピクさせていた。
「そ、そうだ…離れてくれ!!!じゃないと…」
「に~~~~い~~~~さ~~~~ん?????????」
「ひっ!?」
身長は俺より小さいはずなのに圧がすごい…
「これは驚いたわね…でも今がチャンスよ。春馬く~~~~ん♡」
「西屋敷の服は俺が決める~~~!」
春馬はさくらには目もくれず徹の方に向かっていった。
「西屋敷ぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」
さくらが鬼の形相で俺の方に向かってきた。一種のホラゲーかな???
「ちょ、ちょっと落ち着け!!!一回お手洗いってくる!!!」
「俺も行く~~」
「僕も~」
「紫さん、あなたはダメです。」
柚希は紫の襟をつかんで引き留めた。
「なんで!?僕も男だよ!!???」
「ダメです。」
「え~~~!!!!」
一方そのころー
「はあ…危なかった…」
俺はトイレで用を足しながらその場をしのいでいた。
「ところでだ…なんで春馬もいるんだ!?」
「俺もトイレ行きたかったから!!!」
「そ、そうか」
少しの沈黙が続いた後、春馬が口を開いた。
「ねえ西屋敷。楽しいね。」
「なんだよ、急に。」
「前では考えられないほど多くの人と一緒に遊べて、俺すごい楽しい!」
春馬は感情がすぐに表情に出る。だからこそこの笑顔を見ればわかる。
この気持ちに嘘はないと…
「そうだな。」
こんな春馬を見てると俺もうれしくなる気持ちはある。しかしこれもさくらのラブレターから始まったものなのかと思うと素直に喜べないのはなんでだ…
「まあ、馬鹿なこと言ってないでそろそろ行くぞ。」
「うん!」
そうしてさくらたちのもとに戻るとさくらたちは変なチャラついた男たちに絡まれていた。
「めっちゃみんなかわうぃうぃーね?俺たちと遊ばない???」
そういうとチャラ男たちはさくらたちに近寄り触れようとした。
「なんですか?あなたたち。僕たちはそんな遊んでる暇なんてありません」
紫はその手を振り払った。
「っち!少し優しくしたら調子乗りやがってこのアマ!!!!」
「僕は男です!!!」
そして喧嘩が勃発しそうになった時だった。
「「俺たちとも遊んでくれよ…????」」
徹と春馬はチャラ男たちの肩をつかみにらみつけた。
「あぁ!?って…春馬さんと徹さん!????」
「なんで知ってんだ???あぁ???」
「あの…蓮さんをボコったとか…」
蓮の知り合いか…ボコったのは俺じゃないけど、まあ好都合…ヒヒィ!
「お前もやられたくなかったら早く行けよ。」
「す、すいませんでした~~~~~~~!!!!」
そういうとチャラ男たちは逃げていった。これは今度、蓮にお説教だな!
「あ、ありがとう…徹くん助かっ…」
「徹~~~怖かった~~~~!!!!」
鈴はまた抱き着いてきた!!
「もう…!!!!」
なんだか紫の機嫌が悪かった気がする…
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