きょーこう様
「悔しいが我の負けである」
「なら殺しはしなーい!」
いやいや、勝手にギルカンテ召さないでくれる!?
「えっと···ライカの勝ちでいいか?」
「いいよー!待たせてごめんね」
やっと終わったか。お前ら戦った場所見てみ?めっちゃ荒れてんぞ。特にライカが放った【電紅閃火】で草原が焼け焦げてる。
「じゃあ戻って宿探しといこうか」
「はっ!/おー!」
宿を見つけたらログアウトしようかな。
─────────────────────────────
「本物···!?ネヂュ、今すぐ私と結婚するのじゃ!」
白いキャソックを身に纏った少女が俺にそう言ってくる。このゲーム結婚機能なかっただろ。だが、そんなことどうでもいい。今思ってることはただ1つ。
(どうしてこうなったんだよォォォ!!)
確か騎士に呼び止められてからトントン拍子で話が進んだんだよな。
「いやーまさか大盾を投げるとは思わなかったよー」
「勝つにはこれしかないッ!と思ってな」
俺の後ろで先程の戦闘を振り返っているライカとギルカンテ。仲良くなって良かった。
「ん?なにか騒がしいな」
「······ぷっ、ご主人ガンバ!」
そのウザったい笑顔やめい!絶対【未来視】使っただろ!
「冒険者ネジュで違いないか?」
ほら、なんか騎士団来たし。適当にあしらって宿に向かおう。
「やだなぁSランク冒険者のネジュと間違われちゃったぜ〜」
下手か!俺演技下手か!おいライカ、俺の後ろでクスクス笑うな。
「まだSランク冒険者が来たというのは我々騎士団しか知らんぞ?」
地雷踏んだァァァ!!ジラっちゃったよ!
「···めんご」
GMのフェアから習得した奥義めんご発動!あ、効いてなさそう。
「教皇様がお呼びだ。付いてこい」
はい面倒くさいやつー。教皇って絶対イクアラティのトップだろ。俺なんもやらかしてないぞ?あ、既に脳筋トゥイスが何かしでかしたのか!?
それから俺とライカであべのハルカスくらいのタワーにやってきた。やっぱいいとこ住んでんなぁ。俺もオノが稼いだペオがあるから出来るっちゃ出来るけど。
「なあライカ、このあとなにが起きるんだ?」
1人は寂しいからライカを同行させている。ギルカンテは負けて悔しかったのか、フィールドに戻って鍛錬するらしい。
「えーっとね、剣が取られるっぽいよ」
俺の拝敬剣が!?誰だ?今俺の周りをボディーガードしてる騎士たちか?渡さん!
「ここだ」
俺に声をかけてきた騎士が立ち止まり言う。扉まで純白なのかよ。
「失礼のないように」
そう言ってボディーガードしてた騎士たちは去っていく。え、教皇様の護衛は?もしかしたら俺がすごく悪いヤツで教皇ポリっちゃうかもよ?
ガチャ
「───もぐもぐゴックン······お主がネヂュじゃな」
「ホワ様、ネジュさんですよ。あと食べてから発言してください」
絶賛お食事中のホワ?と呼ばれた女の子とノーンがいた。
「さっきぶりだな。教皇様に呼ばれたんだが···まだ来てないのか?」
「???ホワ様が今のイクアラティを治めてる教皇様ですよ」
e?
「そうじゃ!私がきょーこう様じゃ!」
変なおじさんっぽく言わないでくれる?てかマジ?言い方悪いけど、こんなチビッ子が国治めてんの?イクアラティすごいな。
「じゃあホワ様は結構すごい人なのか?」
「そうですね、ホワ様が教皇に就任してからの主な実績はアパト王国との不可侵条約を締結したことや、100年に1度開催される四カ国会議の会場準備などですね。あと、これは私事ですが、聖女就任の儀もホワ様が主体となってくれました」
普通にすごいな!?もしかして、エルフ族みたいに年齢と外見が比例してない系か?となるとロリバb···げふんげふん。
「て、照れるのじゃ」
「まだ8歳なのにすごいですよねー」
8歳!?ロリババアじゃなくて8歳!?九九を覚えるのに苦労する歳でホワは条約締結してるだと!?内政チートとかヤベー。
「こほん、私の成したことなど今はどうでもよいのじゃ。ネヂュよ、単刀直入に聞くぞ?その剣は太古の剣か?」
あー、この流れで俺の剣が取られるんだな。
「確か説明に太古導く者がどうちゃらこうちゃらって書いてたわ」
「少し私に見せてみろ」
別に害はなさそうだからホワに渡す。身長が低いから、剣身とそう変わらない。持つの辛そうだな。
「うーん?ノーン、これは偽物?」
「いえ、これは本物ですよ」
おかわりいただけただろうか。あ、間違えた。おわかりいただけただろうか。振り返るとこんな感じだな。さて、どう返答しよう。
「随分と急だな?」
「ホワ様···やはりあの方はお気に召さなかった感じですか?」
「召さんに決まっとるじゃろ!あんなん爺ではないか!私はもっと若くて将来が期待できそうな男と結婚するんじゃ!」
おお、なんか結婚で揉めてるのは分かったわ。
「婚約者がいるのか?」
「そうじゃ、このままだと私は
深和帝国?また新しい国だな。四カ国会議とか言ってたし、これが見つかっていない最後の国だろう。詳しく聞いてみるか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます