最強となるきっかけ
西の森にて耳をつんざくような轟音が鳴り響く。
だがこれで数十回目なため、もはや誰も気にしていない。
この音の原因は誰だと思う?いぇす!俺だな。
俺は懲りずにまたシェと【コネクト】して戦闘を行なっている。
しかぁし!今回の俺は一味違う!なんてったって道具使ってるからな!
轟音と道具。この2つから導き出されるのは···そう!爆発型人形だ。
これによって『戦闘能力皆無』の俺でもらくらく魔物を処理できる。
しかも在庫はまだまだあるため、惜しみなく使えるのだ。
安心してくれ。森で爆発物を使用してるが山火事にはならなかった。
流石ゲーム。こういうところはリアル基準ではないらしい。
っと、そろそろ夜になるな。
森エリアでは夜限定でスケルトンが現れるらしい。
思うんだが、ゴブリンやオークは出てこないのだろうか?
ファンタジー世界では定番の魔物だと認知してるけどな。
おっと、地味に体力の高いベアが姿を現した。
ウルフ相手だと5爆発で済むが、ベアは8爆発なんだよなぁ。
距離を詰められる前になるべく人形を投げておく。残り4爆発か。
ベアが俺めがけて殴りかかるが、冷静に対処し回避していく。
落ち着いたら俺はできる男だから大丈夫。こんなやつ敵じゃない。
と自らを鼓舞し、やる気を出す。
ベアが溜め攻撃をする姿勢になったため人形を2つ投げる。
するとベアは後ろによろめき少しの間怯むのだ。
もう行動パターンは分かってるぜ。西の森は狩りまくったからな。
そうして俺はもう2つ人形をベア目がけ投げた。俺の勝ち。
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『西の森キラー』を獲得しました
称号統合を行います···完了です
『○○キラー』系の称号は消滅
『始まりの街の英雄』を獲得しました
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称号統合?ってなんだよ。ラップか?
不思議に思い確認してみると、通知通りキラー系が消えていた。
その代わり、『始まりの街の英雄』を獲得したらしい。
ふむ、効果は始まりの街に生息する魔物に対しダメージ超上昇だな。
そんなことを考えていると、骨をカタカタと鳴らす音がした。
これ絶対近くにいるよな···デスペナは嫌だぞ。
【気配察知】を使い場所をある程度割り出す。
ふっ、そこの茂みに隠れてるようだがバレてるぞ?
手始めに人形使いを1つ投げ入れる。はいドカーン!
爆発によって発生する煙がなくなるとそこにはスケルトンがいた。
はい?骨って脆いんじゃねぇの?ポリゴンにならないんだけど。
少し慌てたがもう1つ人形をドカーンとしたらポリゴンとなった。
まったく、俺を焦らすなよ。
「もう少し奥にいってみるか」
奥にいけば敵が強くなると思ったため俺はぐんぐん進む。
今回は途中で切断されないようにMP管理はしっかりしているぞ。
どんな敵でも爆発型人形を持ってる状態の俺に敵はない!
···嘘つきました。すみません。敵います、超います。
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《ワールドアナウンス》
祝福者の1人がゴブリンを確認しました
これによりPEOで初イベントとなる
「始まりの街防衛戦」を開始します
詳細については後日お知らせします
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他のプレイヤーのみなさん、本当にすみません。
確認しちゃったの俺です。全裸でゴブリンの生贄になってきます。
話が逸れた。茶番はここまで。さあ、どうしようか。
初イベントは楽しみで、ワクワクしてるんだが敵の数が多いんだよな。
「俺が責任持つしかないよな···」
となれば俺がすることはなんだ?
ゴブリン共にバレないよう距離をとりながら考える。
そう···だな。
思い立ったが吉日というからな。すぐに取りかかろう。
「“コネクト”解除」
解除すると、視界が切り替わり教会の個室へと場所が移る。ただいま。
これワープした気分になれるぞ。テレポートっ!なんてな。
俺はまず個室にウェマーを呼び、武器と防具の量産を頼んだ。
「“工房”“人形作成”」
次にすることは戦闘型人形を作成することだ。
とりあえず3体ほど創造するか。と決めて思案する。
どんな子にしよう迷うな。
1体目というか、今回のコンセプトが決まった。
今回は
理由は人間だけ創造しなくてもよくない?と思ったからだ。
実際PEOにも獣人は存在するし。そのうちエルフにも手を出したいな。
というわけで最初に人形作成する動物は猫ちゃんだ。
これはPEOにも存在する種族だな。
「猫が速くて捕まえられないよ〜」
と近所の少年が嘆いていたのを思い出したのでスピード型にするか。
━━━━━━━作成中━━━━━━━
結構猫耳に時間を取られてしまったが出来たな!
性別はもちろん女で、武器はスピード型ということで短剣だ。
髪色、目色、猫耳とかは赤茶色にしてみた。あ、尻尾もな。
服は黒をベースとした短めのズボンにへそ出しインナーで。
ついでに手袋とニーハイも加えてみるか。ん?黒色に決まってんだろ。
なんか黒色で統一するの暗殺者っぽくて良くね?
あ、俺だけなんだな。そうか···そうなのか。
少しばかしダメージをくらったが問題ない。
「ふぅ、疲れた」
マジ疲れた。猫耳の曲線にこだわり始めたらダメだと学んだぞ。
一旦ログアウトするか。PEOを長時間やりすぎている。
俺はマスプが寝ているベッドまで移動し、ログアウトした。
「よろしくニャン」「よろしくだピョン!」
かわいい。って違う違う。俺はログインしてからもう1体作成した。
語尾から分かるかもしれないが、猫と兎だ。
「よろしく」
2体同時に【命灯】したのは何気に初めてだな。
「とりあえず好きにしといてくれ」
その間に俺は彼女たちのステータスを決める。
カットォォォ!!
俺が決めたステータスを見てくれ。なかなか良くないか?
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名前:キーデ
種族:
職業:
HP:120
MP:120
■スキル
【
【
【
【
【
【
【
■称号
『ネジュの人形』
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名前:トゥイス
種族:
職業:
HP:120
MP:120
■スキル
【
【
【
【
【
【HP
【MP
■称号
『ネジュの人形』
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まず言っておこう。名前は適当だと。
ネーミングセンスないなら一生懸命考えても無駄だと思ったからな。
キーデが猫ちゃんで、トゥイスが兎ちゃんだ。
キーデの容姿は先程説明したので割愛。トゥイスの解説をしよう。
武器は職業から分かる通り、人参の形をした巨大なハンマーだ。
どこかで見たことあるかもしれないが気にしないでくれ。
うさ耳はベーシックな白とピンクで、目はオレンジにしてみた。
髪はロングの明るい紫で、クルクルしてるのが特徴だな。
服装はファンタジー世界の酒場で働く町娘をイメージして作成した。
続いてスキル説明といきたいところだが、それは次回しよう。
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