第33話 船底
少し固くて乾いた砂ボコリの舞う大地。
周囲には人間大のサソリの
そのにゃかに舞い降りたわたしにゃの。
ここにゃら船の真下ですもの。
エステルちゃんたちからは見えにゃいハズよ。
わたしは手近なパピルザクを捕まえる。
わたしより遥かにおおきにゃサソリ。
小さにゃ黒猫のコトにゃんか目に入ってにゃかったでしょう。
その黒猫がサソリの尻尾を捕まえて、辺りにブルンブルンと振り回すの。
わたしはパピルザクの尻尾を捕まえて、そのままクサリのように回転させる。
サソリムチってこんにゃのかしら。
パピルザクの固い胴体がお互いぶつかって、ドンドンぶっとんでいく。
わたしが手に持っていたパピルザクもノックダウン。
尻尾が途中から抜けちゃった。
そのまま、別のパピルザクににゃげつけるわたし。
その頃にはパピルザクどももわたしが敵だと認識したらしく、みんにゃして小さな黒猫に襲ってくるけど。
【
【筋力強化】
ムダよ、ムダ。
わたし見た目よりも手強いのよ。
わたしはみゃーんと猫キック。
華麗にサソリの尻尾を躱して、猫パンチ。
また適当にゃパピルザクを捕まえて振り回す。
わたしが手強いってのは分かったハズにゃのに。
ぶっ飛ばされたパピルザクはまた船の方へと近づいて来る。
しつこいのってキライよ。
にゃんだって、コイツラ船に寄ってくるの。
下から船を見上げたわたしは気が着く。
船ににゃにか着いてるの。
船底部分に矢のようなモノが刺さっていて、その矢にくっついてるモノからスゴク嫌なニオイがしている。
離れていてもはにゃに着くようなイヤな香り。
腐った食べ物とかじゃにゃいの。
わたしはその辺にいるパピルザクの胴体をエイッと踏みつけて高ーくジャンプ。
船底に辿り着いて、みゃみゃみゃっと爪を立て矢の近くへと走る。
近くに行って見ると矢と言うよりは大きい針みたいにゃカンジ。
矢の後ろに着いてる羽のようなモノがにゃい。
鋭い金属製の先端、後ろの柄の部分は磨き上げたようにゃツルツルの木製。
わたしのにくきゅうの有る手、あんまり矢を抜いたりするのに向いていにゃいの。
わたしは歯で咥えて矢を船底から引っこ抜く。
お行儀悪いからあまりしたくにゃいんだけど、両手は船底を走るのに爪を立ててるんだもの。
仕方にゃいわ。
口で咥えるとニオイのする袋がトーゼンわたしのおはにゃに近付いて。
臭い、クサイ、くさいくさいくさいーーーーー!!!
いやーん。
トトトっと走って、
わたしは、そのまま矢を放り出して一安心。
呼吸を止めていたけれど、それでもはにゃにつく刺激臭。
サイアクだわ。
そしてわたしはまた下へ。
追ってくるパピルザクを迎え撃つわたしにゃの。
イヤにゃニオイのするモノ。
そのまま捨てようかとも思ったんだけど。
にゃにか怪しいわ。
すぐ捨ててしまうのもためらわれたのよ。
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