第100話 また今度
はぁーー。
にゃんだか、わたしにはもう理解出来にゃい難しいおはにゃし。
まあ、とにかく上手くいったんだから一件落着ね。
じゃあ、この指輪。
「はい、どうぞ。
持って行ってください」
「は、嫌だよ。
そんなの触りたくねえ」
そうにゃの?
じゃホントににゃにしに来たのよ。
「だから、礼に来た、って言ってんだろ。
チッ張り合いねーな。
フツー、女神のオレの姿を拝んだら人間はありがたいって感動するモンなんだぜ」
「ダメよ! ニャーヒード。
その子はアタシ信者ニャんだから。
アンタをありがたがるハズニャいじゃニャい」
「出やがったな」
イキナリその場に現れる。
ネコ耳を生やした小さな女の子。
バステト様ね。
「この子は猫ニャんだから、アタシの管轄。
アンタは関わらニャいでいーの。
それに……今日見たネコザムライとかゆーの。
アレも猫なら本来アタシの信者じゃニャいの」
「知るかよ。
アレどう見てもフツーの猫じゃないだろ。
アレはあの森で産まれたんだ。
オレが世話してやったんだぜ。
だからオレの信者だろ」
とアッと言う間に指輪だった宝石はネックレスになった。
「はい、似合うわよ」
ネックレスはわたしの首元について首輪になった。
わたしの黒い身体に黒い鎖、黒い宝石。
目立たないけど見るとキラリと光るのが分かる。
ニャーヒード女神様がわたしの姿を見て言うの。
「はー、猫だってのに気品あるな」
「そうよ、この子男爵って名前ニャんだから」
「くろねこ男爵か、お似合いだ。
じゃあな、今日のところはヘンなのも来たし。
帰るよ、またな」
「待って」
わたしは彼女に言う。
「わたしもお礼言わせてください。
昼間、エステルちゃんの心の中に入れたの。
あれはあなたが力を貸してくれたんじゃないですか」
「フン、言ったろ。
あの森はオレのナワバリだって。
オレのナワバリで暴れるヤツをなんとかしてくれるんなら、力ぐらい貸すさ」
そう言ってニャーヒード女神様は去って行った。
「あのネコザムライ、ホントに
「知らニャいわよ。
あんなカワイクニャいの。
アタシの関係者ニャら、もっとカワユクするわ」
結局ネコザムライはにゃぞのままね。
でもあの猫の顔、黒い毛に白のブチ。
額に三日月のようなマーク。
どこかで見たようにゃ気もするのだけど……
今回のはにゃしはこれでオシマイ。
えっ。
わたしがヴィルパークシャーの精神攻撃であまりダメージを受けにゃかったのが気ににゃるって?
そうね、戦士たちがうずくまってしばらくはにゃにも出来にゃかった攻撃。
だけど。
わたしがダメージを受けにゃかったのはトーゼンよ。
だってわたし、現在家族がいるもの。
だから、あんな幻覚に惑わされるハズにゃいじゃにゃい。
わたしはこの家でヘレーナさんやエステルちゃんと一緒に暮らすの。
たまにライールさんも一緒。
これからも、この先も。
次回に続く。
どーも。
くろです。
ここまで読んでくれた皆様、ありがとうございます。
ここで第一章『砂の国の黒猫』はおしまい。
次回から『河で遊ぶ黒猫』(仮題)をお送りする予定。
だけど、毎日投稿はしばらくお休み。
明日は100話までのウンチクと『くろねこ教授のタワゴト』投稿予定。
その後、別作品『進藤桜は舞い落ちる花びらを眺めてため息をつく』投稿予定。
その辺が一段落したら、また『くろねこ男爵の冒険』書きます。
そんなに長くはお待たせしないつもり。
一週間から二週間程度です。
実のところボンヤリしたイメージ程度で、まだ話があんまり固まっていないのですが……
まー、わたしさんがなんとかしてくれるでしょう。
ご意見、ご感想お待ちしてます。
文句やリクエストなども。
ではでは。
くろでした。
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