第16話 え、子供ですか?
「あ、ママ!お帰りなさいなのです!その方は新しいクランメンバーですよね!リオさん、いらっしゃいませなのです。この家を世話するKJなのです!」
私もリオも可愛さからつい顔が緩んでしまう。
「せ、せっ、先輩!!!この子なんですか?!こんな可愛い子!それにママ?!先輩いつの間に子供ができてたんですか?!」
「いや?!私の子じゃないからね!!!!」
えぇ、リオを落ち着かせようとしただけなのに、自分の子じゃないって言った瞬間にKJがしゅんってしちゃった。。。
「あ、いや、私の子じゃないけど、スキルで出てきた子だから私の子みたいな?」
「嬉しいのです!僕はママの子供なのです!」
自分の子だと言ったら急にKJの顔がぱぁっと明るくなった。。。よかったよ、本当に。。
「びっくりしましたよ。先輩が急に男性と子供を作ったかと思って焦ったじゃないですか。」
「いや、そんなことする気ないし、それに私、そんな様子なかったよね?!」
「それにしてもスキルで生物が出現するなんて前代未聞ですよ!」
「確かに全く気にしてなかったけど確かにそうだね。まだ魔物を使役するスキルならあった気がするけど」
「そうですね。確か『テイム』のスキルは確認されてた気がします」
「そうね。どう?この子可愛いでしょ、KJっていうのよ」
「可愛いです!私にください!」
「娘はやらん!」
「先輩。。せめて娘じゃなくて息子でしょ。。。。」
「いや?!急に突き放すのやめて?!」
「やっぱり先輩面白いですね」
「突っ込んでる私が疲労してくのが見えるかい?」
「ママ、僕は一つおこっているのです!」
KJはおこってます!とばかりにほっぺを少し膨らませ、両腕を組んでいる。
「え、私何かやっちゃったかな?」
「ママは今回の探索は気が緩んでいたのです!」
確かに、いつもなら慎重に慎重に一階層一階層進んでたかな。
それに進んでく中でゴブリンいっぱい連れてきてもらうなんて普通しない。
内心奈々ちゃんのことがあって無意識に焦っていたのかな。。。
ん?????まって
「まって?なんでKJは私がダンジョンで気が緩んでたって知ってるの?」
「それはダンジョンにいる間は僕が『クラン』を通してママの様子を見てたからなのです!」
「へ?初耳なんだけど。。」
「てっきり知っていることかと思ったのです!」
「次からは油断しないように気をつけるのです!」
「わかったよ」
「ママ、残りのクランメンバーさんは今日は来ないのですか?」
「今日は来ないね。今は協会でギルドでさせたことの聞き取りをされてるらしいから、多分明日とかになると思うよ」
「わかったのです!リオさんの部屋はどこにするのです?」
「え?!ここに住んでいいんですか?!」
「それは大丈夫だよ。けど親御さんはどうするの?」
「それは適当にこれからこっちに住むって言えばいいかなぁと」
「それはリオのお父さんが泣いちゃうからやめてあげな?」
リオのお父さんはすごいギルドのリーダーしてて、普段はドンっと構えた威厳のある人なんだけどリオの事になると親バカになるから。
「じゃあ、ちょっと電話してきます。」
リオは電話しに玄関に行った。
「今日もママがご飯を作るのですか?」
「そうだね今日も作るつもりだよ」
「じゃあ、手伝いたいのです!」
「ありがとう、助かるよ」
「あ、先輩電話終わりました」
「それでどうだったの?」
「ここで住んで大丈夫ってことになりました。案の定、パパは止めてきたんですけどママがぶっ叩いて止めてくれました。住んでもいいけど毎週日曜日には家に帰ってくることが条件だそうです」
「それならリオの部屋選んじゃいましょうか」
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