恋人があこがれの人でしかも自分のファンだったなんてそんなことあるんですか！？

第216話○早緑美愛公式チャンネル定期配信第三回後半戦

「そんなわけで、VTRを見てもらいました。いまの時点でもけっこう種類があるよね。前回の公演で女性向けのグッズをお手にとって下さる方が多かったので、女性用グッズも種類を増やしたそうです。今回も協賛メーカーさんと色々検討してデザインを決めてるからぜひ手に取ってみて欲しいなあ。ちなみに前日物販の詳細は私の公式ホームページにあるライブ特設ページに載っているそうなので確認してね！」

　ここで4thCDの店頭販促用MVとテレビCM用60秒MVが入る。今回初めての試みだけど、少し息がつけるのでありがたい。

「じゃあ、次のコーナー！ゲーム実況をするよ！初めてゲーム実況ってやるけど、今日プレイするのはこちら！……アイドルプロデューサーシンデレラライブです！いやあ、ダウンロードはしたんだけど、紅白の準備とかで全然出来てなくてね。リズムゲームってほとんどやったことないからどんな感じになるかわからないけど頑張ってみるよ！今日使うのはスタッフさんが用意してくれた……あ、オクダイナンコさんから借りてきたスマホなんですか？オクダイナンコさん、ありがとうございます！」

　スタッフさんの持ってきてくれたスマホを操作しつつ、台本を読んでゲームの紹介をしていく。今回は割と育っているカードを入れてくれてあるので、純粋にリズムゲーム部分を楽しむ感じ。

「このセンターにいる子っていろはが担当している真瑚（まこ）ちゃんだねー！じゃあまずは一番初心者向けの2Laneというのをやってみようかな。あっ、この『Standing Ovation』って、儘田さんの楽曲なんだね。これをプレイしてみます！……へえ、ノーツっていうのが落ちてくる場所が二本なんだね。曲を聴きながら……あっ、そんなに難しくない。けっこう楽しいな。左右と上のフリックはちょっと難しいね。……いけない、つい真剣になってついつい黙っちゃうね。なんかでかいのが！おおっ、真瑚ちゃんが一人でなんかすごいアピールをしてくれる！これ、いろはの声とは思えないよね。もうすぐラストかな？……おっ、フルコンプリートって出たよ！けっこう楽しいなあ。でも、これゲームをプレイしながら話をし続けるって大変だね。いろはのゲーム実況とか見ているけど、ゲームしながら話を途切れることなく続けているのってすごいよね。尊敬しちゃう。」

　このあと、4Laneもやってみたけど、そっちはけっこう難しかった！

「いや、4つのレーンになっただけのはずなのにけっこう難しいね。それにしてもドルプロっていい曲が多いんだなあ。全部で何曲くらいあるんですかね？」

　運営コメント〈そのリズムゲームに実装されているのだけで200曲だそうです〉

「そんなにあるんですか！すごい数ですね。」

　運営コメント〈それ以外にアーケードゲームの頃からの曲もあるそうです〉

　運営コメント〈600曲くらいあるとか〉

「えっ！？600！？それはすごいですね！？」

　運営コメント〈15年以上の歴史があります〉

「歴史も古いんですね！？へえー！けっこうそういう話を聞くだけでも面白いです。さて、そろそろ配信も終了のお時間となりました！告知はもう全部完了していますよね。はい、問題ないということで、では、今日は終わろうと思います。次は2月28日20時から配信するよ！ライブも近くなるので、最新情報と物販の話ももう確定いるのかな？あ、確定しているんですね。じゃあ、その辺の話もします。えっ、見本も出来ているかもしれないんですか？その辺も見せていきたいですね。それでは、お相手は早緑美愛でした！じゃあ、みんな良い夜をー！」

「……はい、配信終了しました。このままおまけを撮ります。」

「判りました！」

　引き続き、おまけ動画の収録も終わらせる。おまけ動画はだいたい届いているメールを読む時間になっている感じ。まあ、15分くらいだからそんなにはいろいろなことできないもんね。収録をすべて終えてスタジオを出ると21時半になっていた。

「早緑様！お疲れ！」

「へべす、最後まで見てくれたんだね。」

「もちろんだよー！明日のおまけも楽しみにしているよ！」

「ファンクラブの方で見てくれるんだね。」

「スマイルの有料会員だからスマイルで見るよ！」

「そっちも入っているの！？」

「もちろん！」

「へべっちすごいね！？」

「日向夏さんは俺より熱心なファンだなあ。」

「雨東のいうとおりだよ。俺だってさすがにスマイルの有料会員にはなっていないのに。」

「二人ともまだまだだね！そうそう、よかったら今晩うちでご飯食べようよ。」

「いいなあ、うらやましい。」

「華菜恵、大崎のマンションって、アルバイトとかでも入居出来るって前に聞いたことがあるよ。」

「あら、美愛詳しいわね。確かにそうなんだけど、あそこのマンション、1Kはほかより安いから新人アイドルとかまだランクの低いミュージシャンや俳優とかに人気が高くて一杯なのよ。」

「そうなんですね……。」

「まあ、1Kが空いたら教えるわね。例の件もあって、できるだけ関係者がいてくれた方がありがたいから。」

「わかりました！よろしくおねがいします！」

　華菜恵も来てくれたらますます安心だなあ。どこかの部屋が空いてくれるといいんだけど。