第241話 托卵女子

  俺は、元公爵夫人について、領主と相談することにした。


 実は、領主はこの件については大まかでは知っていた、

アレーナとスボンは、定期的に船便が出ており、

船員からその噂と、それらしき人物を運んできたとも知らされた。


 「うちは、基本的には難民受け入れますけど、揉め事はちょっと」


 「それは、こちらも同じだ、揉め事は避けたい」

 「しかし、もうアレーナの町に入ってきているらしい」

 「当然、セブンスターダンジョンの噂は耳にしているだろう」


 「なんか、こっちの情報では、男爵が刺客を放ったとか?」


 「そりゃそうだろう、君にはわからないだろうが、

貴族社会はその辺を舐められたら終わりなんだよ」 


 「しかし何故他国ではなく、セブンスターダンジョンを逃走先に選んだのかだ?」

 「理由がわからない」


 「まさか美味いものが食いたかったからとか?」

 「あのガエウ・シルバ侯爵あたりが吹聴しているんじゃないでしょうか?」


 「それでも、学園とかでの刃傷沙汰はごめんですよ」


 「こっちも、難民支援所に、それらしい人来たら報告するように言っておきます」


 さて、どうたもんかなあ、そういえばアメリカのTVで托卵女子の番組やってたなあ。


 あなたの子供ではありませんと、宣言されたときの男の喜びようと、

ばれた女の逃走が結構人気らしい、すごい国だなあ。



 

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