第151話 ポンシェの崩壊
「さて、そろそろ仕上げと行きますか」
実は、ファン・ゴンにある分家ダンジョンコアから、
モンスターがマナを吸い取っている様にみせているのは偽装で、
俺が、それに見合うくらいの量を吸い取っていたのである。
モンスターは、俺の紐付けによって俺からマナを供給されており、
ダンジョン外でも、自由に行動ができるのは、その為である。
俺は、分家ダンジョンコアからの吸引率を上げた。
★ ☆ ★
「どうしたことだ、マナの消費率が上がっている」
「チャンチングウたちが失敗したのは分るが、なぜ逆に消費量が増えるのだ」
「もう、手持ちの魔石も少ない、枯渇するのは時間の問題だ、
おそらくは今日いっぱいしか持つまい」
「あとは、協会に頭を下げて、生き残りを図るしかない」
☆ ★ ☆
協会に、一つの連絡が入ってきた、ポンシェダンジョンからである。
これから、そちらに向かうので、ぜひ話を聞いて欲しいと。
「バリビューン理事長、今日は頼みごとが有ってやって来た」
「うちと、ファン・ゴンに送った、ダンジョンコアの紐付けを解いて欲しい」
「はあ?」
「はあ?じゃないだろ、そっちがドラガンから過剰なモンスターを送り」
「故意に、桁あふれを起させ、こっちを潰そうとしたことはわかっているんだ」
「なにか勘違いをしているようなので、一応言っておきますが」
「ドラガンからモンスターは送ってませんよ、ロンさんは無関係です」
「過剰なモンスターについても、今回に限り、
上位のモンスターが行く場合もあると契約書にも書かれていますよ」
「じゃあ、あのモンスターたちは、どこから出たんだ」
「いつもの通り、マルコダンジョンからですよ、ちょっと育ちすぎましたが」
「ばかな!!」
「お話が以上でしたら、お帰り願えますか」
「ま、待ってくれ、俺が悪かった、取り合えず紐付けを解いてくれ」
「そう言われましたも・・」
「わかった、不正な収得は今後はしないと誓おう」
「今までの、不正収得はどうなさるのですか?」
「今までの分は、見逃して欲しい」
「お話になりませんね」
「ダブラスさんお帰りのようですから、魔法陣までご案内してください」
こうして、ポンシェはポンシェダンジョンへと返送された。
帰ってみると、もうマナ残量はゼロであった。
殺気に満ちた、モンスターにより、ポンシェはタコ殴りに合い、
ダンジョンコアも破壊された。
ダンジョン1位の、ポンシェダンジョンの崩壊である。
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