第136話 リリスのターン2


 帰ろうとする女神を引き止めたリリスに対して他のメンバーは良くは思っていなかった。


女神に何を言われるか分からないので早く帰ってもらいたいのだ。それなのにリリスが引き止めてしまう。


第二王女のサラは露骨に睨んでしまう。


しかし、リリスは臆することなく女神に話しかける。


「実は女神様にお願いがあります。

 私達は女神様の美しさの足元にも及びません。

 しかしトウマ様の妻として美しさを磨く必要があります。

 もし良かったら化粧品を私達に頂けないでしょうか?

 少しでも女神様に近づきたく思います。」


!!!!!!


他のメンバーが驚愕する。


まさかこのタイミングで化粧品を女神に頼むとは‥。


しかも、さりげなく女神を誉めて気分良くさせている。


第二王女のサラを除いたメンバーはリリスを羨望の眼差しでみている。


サラだけは要注意人物に格上げしていた。


「ま、まぁ‥私に及ばなくても貴女達もなかなかよ。

 仕方ないわね。

 化粧品ぐらい送ってあげるわ。

 後でリストでも送って頂戴。

 では、斗馬に宜しく言っといて。」


チョロ女神はそれだけを言うと消えていった。

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