エピローグ①
左の扉を抜けると、首から社員証をぶら下げた私服の女性が案内してくれました。
「こちらでお待ちください」
「はい」
部屋の扉を開けて中に入ったところで、案内してくれた女性の方はどこかに行ってしまいました。
大人数で会議や講習会ができるくらいの広い部屋でした。
中には小さい円形のテーブルが10個ほど。その周りにはイスが置いてあります。
すでに座ってる人も何人かいて、どんな質問だったのか、どう答えたのかを話してるようです。
集中を切らさないように私は一人になれる場所を探して座りました。
「ふう」
まだ全員というわけではなさそうですね。
ただ、やはりこの状況から見る限り、これで1つ目の関門を突破したと考えていいのかもしれません。
そして、この円形のテーブル。次はグループディスカッションと考えるべきでしょうか。
最終的にこの部屋に入ってきた人は、最初に見たときと比べて半数ほどに減っていました。
バラバラに座っているとはいえ、それでも空席が目立ちます。
と、入ってきた扉とは別の扉からぞろぞろと人が入ってきました。
首から何かを下げているということは――この会社の人でしょうか。
「座席を指定します。こちらでお名前と位置を確認していただいて、その場所に座ってください」
そういうとスクリーン上に座席表が表示されました。
示された位置に座ると、社員の人たちが空いてる席に座りました。
「では、次の課題です」
――え……?こんな試験アリ?
私は耳を疑いました。
入社試験:パソコンの作り方を教えてください。 素人友 @tomo_shiroto007
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