お題37、錆びた包丁

皆さんは道端に変なものが落ちてたのを見たことってありますか?

Aさんが当時小学生だった時のお話。


あル日、下校の最中にAさん道端にさびた包丁が落ちてるのを見つけたんですよ。

Aさんは怖いなと思いながら、それを避けてお家に帰った。

次の日の下校、またサビた包丁があった。昨日と同じの。

ただ、少し移動していたんですね。

誰か蹴ったりしたのかな、と思いながら家に帰った。

また次の日、まだある、でも移動してる。それがどんどん自分の家の近くに。

気のせいだよねと思った。次の日、確実にサビた包丁が自分の家の近くまで来ていた。

どうしよう、怖い。偶然だよねと思いながら家に帰って、次の日

下校の道でやだなと思いながら帰っていると帰り道が違うはずのBちゃんが何やらしゃがんで地面を掘っていた。

このBちゃんというのは、クラスに一人はいたであろう霊感少女、あまりBちゃんとは話したことはなかったが、こんな所でなにしているのか気になったAさんはBちゃんに話しかけた。

Bちゃんは地面をほっているのではなく、何かを埋めていたようだ。


あ、Aちゃん。ちょうどよかった。


Bちゃんは手をとめてAさんの方を向いた。

もう包丁、Aちゃんの所に向かわないから安心してね。

そう突然言われてAさんびっくりして、え?何で?って聞いたんですね

Bちゃん、もうお清めして埋めたからとりあえずAちゃんはもう大丈夫。

ただ、私の力は弱いからあくまでAちゃんが狙われなくなっただけ。そういって土を払って帰っていった。その日、以降サビた包丁を見ることはなくなったんですね。


あれは結局なんだったのか、Bちゃんに聞きたかったんですけど、Bちゃんそれ以降学校に来なくなったんです。先生に聞いても答えてくれなくて、ひょっとして包丁に襲われたのかな。私のせいかなって今でも思い出すと心が重くなるお話をAさんからお聞きしました。

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