第66話
あと二日で夏休みが終わる。
あと二日でイベントも終わる。
こんなギリギリまで拠点を防衛させるなんて、レガリアワールドオンラインの運営は高校生に勉強してほしくないようだ。
……遊びの誘惑に負ける僕が一番悪いんだけど。
八月三十一日の正午過ぎに、アッパーガルムの頭が三つに増えた。それと同時、五十匹いたモンスターが十匹に。モンスターが変化したっぽい。
先行していた一匹を倒してステータスを確認。今回のモンスターは即死攻撃が効くので、こしあん無双が楽しめる。
デスケルベロスLV??
HP 80000
MP 0
物理攻撃力 1300
魔法攻撃力 800
物理防御力 150
魔法防御力 150
速度 10
幸運 0
【能力】
二回攻撃・炎属性範囲魔法・麻痺無効・混乱無効
【持っているもの】
N 経験値玉手箱(超特大)
R 討伐ポイント玉手箱(超特大)
UR クランポイント玉手箱(超特大)・物理耐性のスキルブック
物理攻撃耐性のスキルブック 使うと物理耐性を覚える。
しかも嬉しいスキルブックまで持っている。これは大量に入手してヴァネッサやパラディン三人衆に覚えてもらわねば。
「アタック!」
デスケルベロスは物理防御力も魔法防御力も設定されてるけど、この数値だと無いに等しい。それなのにダメージが通らない非力なこしあん。でも特殊効果は普通に通る。
《即死が発動しました》
《即死が発動しました》
《即死が発動しました》
十三回連続の即死範囲攻撃で、近づいてきた三匹を撃破。即死の成功確率は【10%】だけど、十三回も当てれば理屈上は七割以上成功する。
その間に賢者やビショップは後方に下がり、ヴァネッサたちパラディンが前に出る。即死攻撃が効くから、攻撃される前に倒しちゃうけどね。
「ガードスタンス、タウント!」
「ガードスタンス、タウント!」
「ガードスタンス、オールカバー!」
「シールドにゃ!」
「シールド!」
「シールド!」
「シールド!」
「エレメントウォール!」
エレメントウォールは、セカンドジョブがウァテスのオスカーさんが、レベル【55】で覚えた支援魔法だ。敵の魔法攻撃を緩和してくれる。
ウァテスは、ヒーラーからプリーストにならないでバードへと進み、その後に選択できるジョブ。回復魔法のレパートリーはビショップに劣るけど、その分、高位の支援魔法が充実してる。ジョブ特性は【消費MP20%ダウン】なので、メインジョブがメイジ系の場合はとても相性が良い。
三時間ほどこしあん無双を楽しみ続けたら、さすがに指が疲れてきた。レベルもようやくひとつ上がったし、中休みを取ろうかな。
キャラネーム こしあん
ジョブ1 トレジャーハンターLV61
ジョブ2 トレジャーハンターLV61
HP 765
MP 270
物理攻撃力 55+37
魔法攻撃力 15+12
物理防御力 41+35+100
魔法防御力 41+36+60
速度 55+25+45
幸運 124+25+1+50
ジョブ特性1 アイテムドロップ率40%アップ
ジョブ特性2 アイテムドロップ率40%アップ
ユニーク特性 アイテムドロップ率30%アップ
ジョブスキル ハイパースチールLV5 罠解除LV4 脱兎LV2
盗賊の目LV5 罠設置LV1 増援LV1
トレジャーマップLV1 トリプルスチールLV5
ドロップ数アップLV5
後天的スキル 即死耐性LV5 全状態異常耐性LV5 スラッシュLV5
ファイアバレットLV1 ヒールLV5 ストロングLV5
ポイズンミストLV3 アシッドレインLV3 キュアLV5
全属性耐性LV5 物理耐性LV1
メルクリウスの加護 激レアアイテムドロップ率5%アップ
所属クラン ラッキーサークル
クラン効果 幸運1%アップ
武器1 淫魔の鞭 即死10% スチール成功率30%アップ
武器2 魔獣の触手 麻痺20% アイテムドロップ率20%アップ
頭防具 神獣のバンダナ 魔法防御力+60 速度+15
体防具 白銀の胸鎧 物理防御力+50
足防具 神獣の靴 物理防御力+50 速度+30
装飾品 盗賊のエムブレム 幸運+50 スチール成功率30%アップ
ジョブ1 SP 0ポイント
ジョブ2 SP 0ポイント
所持金 5492333000G
「オスカーさん、ちょっと休憩しますね」
「分かりました、ゆっくりしてください」
「私も休憩するにゃ」
「こしあんさんが休むなら私も」
インベントリを確認したら、ものすごい勢いでアイテムがたまってた。トレジャーハンターのスキル、ドロップ数アップは入手したアイテムがマックスレベルで三倍になる。激レアアイテムも三倍になるから、もう何だかウハウハだ。
防衛クランの数とモンスターのステータス的に、デスケルベロスがラストの敵だと思う。いつでもミルクティーの面々もレベルがかなり上がってるから、もう宿場町の防衛は成功したも同然だね……。
なんて、楽観視してた自分にビンタ。
明けて、九月一日のイベント最終日。深夜零時を回ってすぐに、正真正銘のラスト・モンスターが出現したのだった。
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