第113話 ぼく 転生したら家族が出来た件

    

〜〜〜マルクス王国エッジ軍事都市〜〜〜


王都から軍事都市に引っ越しになった、国からの本格的な軍事研究開発の打診が来たからだけど、ここまで科学技術や軍事力が上がれば、向かう所敵なしだと思うんだけど…


タキ「師匠〜荷物はここに置いておきますね」


エッジ「うん、ありがとう」


ロリー「これで本格的に丙種の開発に取り掛かれますね」


エッジ「そうですね」


セリーナ「おい!!くそ田舎都市じゃねーか」


エッジ「まぁ最近出来たばかりだし」


軍事都市は僕が治める事になった、物凄い勢いで工場の建設や軍事施設の建設が進んでいる


タキ「今はマルス自由都市とエッジ軍事都市しか線路が繋がってませんが、今後はエッジ軍事都市を中心に北は王都とアダム東部開発区、南はパドロ駅都市とリバティ港湾都市に繋がりますね」


ロリー「蜘蛛の巣の様に張り巡らして行くのね」


セリーナ「どうでも良いけど、住む屋敷は何処よ?」


ロリー「ねぇ…あのクソ偉そうな女は誰?」

ひそひそ…


タキ「エッジさんの奥さんっす、王都の屋敷に住んでたんすけど、今度の引っ越しで一緒に来ったす」

ひそひそ…


ロリー「極妻じゃない…エッジ様ともあろう方が…」

ひそひそ…


タキ「久しぶりに会ったんですが別人の様に変わったす」(汗)

ひそひそ…


セリーナ「おい!!オメーら、なにコソコソ喋ってんだ?屋敷はどこだよ?」


エッジ「ああ…ここだよセリーナ」


セリーナ「はぁ?工場じゃねーか、テメーふざけてんのか?」


エッジ「セリーナさん、あんまり怒るとお腹の子に…」


セリーナ「あん?こんなんでダメになる様な子なんて、産まれた所で大した玉じゃねーよ」


ロリー「………。」


タキ「………。」


めっちゃ引いてる…


エッジ「屋敷はまた作るからさ」


セリーナ「まぁ我慢してやるよ、アンタは出張ばかりで退屈だったから」


ツンデレさん?


エッジ「あははははは…僕も一緒にいられる時間が増えて嬉しいです」


セリーナ「あ…あたいは嬉しくねーよ、テメーをイジメれないから退屈だって言ってんだよ」


やっぱりツンデレさんですね


ロザリー「エッジさん、こんにちは電磁波の研究をしてるロザリーです」


ロリー「あ…お姉様、お姉様も軍事都市に赴任ですか?」


ロザリー「そうよ、研究施設がこっちに移転になっちゃって」


エッジ「こんにちは、ロザリーどう?研究は進んでる?」


ロザリー「ほとんどエッジさんが言った通りになってますからね、研究と言えるんでしょうか?」


エッジ「電磁波の研究は大事だよ、僕はもう手一杯だからさ」(笑)


ロザリー「そうですわX線が発見出来ました」


エッジ「え?もう?それは困ったな」


X線は電磁波の一種だが放射線でもある、被曝による放射線障害が起こる


ロリー「えっくすせん?」


ロザリー「あなたの体の中身が見えるのよ」


ロリー「え?きも…」


ロザリー「あの妊娠してる女性の赤ちゃんも見えるわ」


ロリー「え?すご…」


エッジ「ロザリーとりあえず、研究はマイクロ波や超長波の研究に絞ってね、丙種に必要だから」


この研究は安全だしね


ロザリー「了解しましたわ」


セリーナ「ほら、アンタら荷物を運びな!!妊婦様を働かすのかい?」


エッジ「はいはい、みんな働きましょう」


タキ「セリーナさん?」


セリーナ「なんだよ?」


タキ「セリーナさんですよね?」


セリーナ「見りゃわかんだろ」


タキ「そうすっすね」(汗)



   〜〜〜工場内居住区〜〜〜



タキ「師匠!!師匠!!」


エッジ「ん?どうした?」


タキ「おしとやかなセリーナさんは何処っすか?」


エッジ「あはははははは、あれが素で、おしとやかが作られた人格だよ」


タキ「ほぼヤクザですよ」


エッジ「ああ見えて、優しい所もあるんですよ、それに本人は隠してますが貴族のお嬢様です」


タキ「優しい?…お嬢様?…嘘っすよ!!」


エッジ「あんまり多くは語らないけど、妹さんの影響で性格が変わったみたい」


タキ「セリーナさんの妹さんはホンモノの極道っすか?」


エッジ「あはははははは、違うよ、凄く仲の良い姉妹で、妹さんは優しくて凄く良い娘だったみたい」


タキ「だった?」


エッジ「妹さんは亡くなったんだ、確かセレナって名前だったかな、亡くした原因がマルクス王家にあってさ、王家に恨みを持ってたんだ、最近は少し変わったけど」


そのおかげで出会えたけど…


タキ「へ…へぇ〜」


エッジ「ささ荷物運びするよ、セリーナさんにキレられる」(笑)


タキ「了解っす、逆らったら殺されそうですもんね」


エッジ「まぁね…」


兄から原爆の指示が来ないのが不思議だ、研究自体は可能だし、兄は爆縮レンズもウラン濃縮のやり方も知ってるハズ…


兄は原爆についてはどう思ってるんだろう…


  

   〜〜〜わし私室〜〜〜



アリア「落ち着きましたか?」


わし「うるさい!!もう今日で10回目だぞ」


アリア「だってだって!!」


わし「煩悩まみれか!!お前には修行が必要じゃ!!」


アリア「修行ですか?どの様な修行ですか?」


わし「修行と言えば仏教じゃな」


アリア「仏教ですか?マルス様は無神教だと思ってましたが」


わし「無神教じゃが」


アリア「え?どう言う事ですか?」


わし「仏教は仏になる修行じゃ、個人の能力を高める修行と言った方が良いか、他の宗教とは異なる部分がある」


アリア「うーーん…良くわかりません」


わし「例えば、わしは酒もタバコも好きじゃ、これを修行によって必要なくなる様に出来る、脳内物質を自由自在に操れればな」


アリア「な…なるほど…」


わし「仏教の修行の真髄は脳内物質にある、お前が自由自在に脳内物質を操れれば、嫉妬も無くなるし、独占欲も無くなる」


アリア「だからマルス様は独占欲も性欲も無いのですか?」


違うけど…まぁ似た様なもんか


わし「達磨大師と言う僧がいてな、壁に向かって9年間も面壁九年(めんぺきくねん)と言う修行してた」


アリア「9年ですか!!大丈夫なんですか?」


わし「手足が腐ってたな」


アリア「えええええええ!!ヤバすぎ」


わし「それくらい気持ちよかったって事よ」


アリア「確かに…変態の域ですね」


わし「セロトニンやドーパミンを出しまくってただろうな、セックルや酒やタバコなんか目じゃ無いくらい気持ち良いだろう」


アリア「なるほど…煩悩を断ち切れそうですね」


わし「仏教の根本がそこだからな、だから神教とも共存出来る」


アリア「私も壁に向かって修行します!!」


わし「お…おう…頑張れ…」


日本人に馴染みの深い達磨には面白い逸話が多い、白目の達磨は、だるま市で客から「この目は気に入らない」と難癖をつけられただるま屋が、白目のだるまを店に並べたのが始まりだったり


願をかけて左目を入れ、願いが叶ったら右目を入れる、という意味不明な販売商法だったり


選挙だるまは1925年に普通選挙法が成立し、初めての総選挙となった1928年に、だるま屋が「当選請け合い」という歌い文句で販売したのがきっかけだったり、これも普通に考えれば意味不明だ


つまり選挙だるま置いてる奴は軒並みバカ



アリア「………。」ブツブツ…


コンコン「カレンです」


わし「入れ」


カレン「軍事都市の資料をお持ちしましたわ」


わし「ご苦労、そこに置いといてくれ」


アリア「………。」ブツブツ…


カレン「アリアちゃんが壁に向かってブツブツ言ってますけど…」


わし「ほっとけ」


カレン「大丈夫ですの?」


わし「壁に話しかけてるのは、まだ正常じゃ」


カレン「そうなんですの?」


わし「壁が話しかけて来たら病院じゃな」(笑)


カレン「確かに…」(笑)



次回に続く…


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