第17話 震える土、蠢く岩達17



 山人形の方を見てみると、



 山人形は手で体の肉を抉り取るように体から岩を取り出す。




 その岩を私の方へ、空高く投げ放つ。




 山人形は力余っていたのか、投げた岩は細かく砕けていて、空中で飛散する。




 飛散した岩は落下しながら、砕けた岩が集まり、岩人形の形を作り始める。




 だから、数百体の岩人形が空中にいるんだー。




 って納得してる場合じゃなーい!!




 そんな事している間に、岩人形との距離は十メートルも無い。




 急いで逃げなきゃ!!




 私はその場から、急いで離れる。




 数秒後。






 ドオオオオーン!!!!


    ドオオオオーン!!!!


       ドオオオオーン!!!!






 まるで、絨緞爆撃ように岩人形達が降り注ぐ。




 その衝撃で、舞い上がる砂埃や小石。   






 ゴホッ、ゴホッ。






 けむーい。




 それに眼にゴミが入ったよー。




 それでも、私は死に物狂いで走り続ける。




 あんなの直撃したら、ただじゃ済まない!!






 ガツン ガツン






 痛ーい!! 




 小石が頭にぶつかったよー。




 痛みに耐えながら、私は走り続ける。




 あの約束を果たすまで、こんな所じゃ死ねない。




 爆撃のような衝撃音と舞い上がる砂埃や小石の中、私は走り抜けた。






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