第34話 再会と魔力の謎
◇◇◇
城塞都市ドロナック
ドロナック城
どうやら、俺は最悪の現場に来てしまったようだ…。
クリスを助ける為に放った俺の新必殺技『フライングファイアーリッキーパンチ』は、いとも簡単にケニー第2王子に躱され俺は再び城塞都市の空を舞った末、飛び込んだ先はドロナック城だった。
そして、炎に包まれたまま窓を突き破ってアンガス王の後頭部に激突したのだ。
「こ、これはディーンさん…。
ご無沙汰してます。
今、ぶつかったのはどなた?」
「…。
ドロナック王だ…」
俺は積んだ…。
ドロナック国王アンガスらしき怪物と隣には本物の悪魔がいた。
そして、ディーン達は満身創痍の状態だ…。
頼む!俺に状況を整理する時間をくれ!
出来れば二日ぐらい欲しい!
「リッキー…助かったよ。
それにしても凄い一撃だったよ。
まるで全身が炎に包まれてる様だった」
実際、炎に包まれてたからね…。
拳の炎が飛んでる最中に全身に引火したんだよ…。
お陰で全身火傷だらけになった。
俺は回復薬で火傷の応急処置をして、ディーン達にも回復薬を渡した。
それを見たアンガス王の隣の悪魔がリッキーに話しかけた。
「ほう…。
マジックアイテムか何かか?
何も無い所から薬が
何本も現れた様に見えたが…」
うわ!話しかけてきた!
「初めまして。
俺は通りすがりのリッキーちゃんです…」
「初めましてリッキー。
私はバルバトス」
どうやらバルバトスというやつは俺の事を知らないようだ。
まあ俺の名前が知られていたのは200年前の約40年ぐらいの間だけだからな。
「それでリッキー。
君はそいつらについているのかい?」
いやいやとんでもない!
俺は断り切れなかっただけだよ。
「リッキーは我々の大将だ!
伝説の大魔道士リッキーリードとは彼の事だ!」
ディーンたらこのお馬鹿さん!!
「ならば仕方ないね。
もっとも私の姿を見られたからには
最初から死んでもらう予定だったけどね」
結局選択肢何てなかったのかよ!
バルバトスの合図でアンガス王が俺に襲い掛かった!
もう完全にアンガス王はこの悪魔に操られている様だな。
俺はマジックアイテムの靴の力を使って何とか攻撃から逃げ回った。
なる程、靴の爆風の力を調整すれば高速移動が出来るのか!
ならば奴は正気を失っている為か動きが単調だ。
タイミングさえつかめば何とか躱す事くらいは出来そうだ。
「リッキー…。
何て奴だ!
あのアンガス王の攻撃をかわし切っている!」
しかし俺のスピードが徐々に遅くなってきた。
魔石が魔力切れか!?
一度に何度も使い過ぎたせいだ!
「くそ!
そろそろ、やばくなって来たな…」
…。
「なんだリッキー…。
随分調子が悪そうじゃないか…」
「え!?」
全く気付かなかったが俺の隣に全身を黒いローブで覆った大男が立っていた。
見る者を身震いさせる程の圧倒的な存在感…。
こんなやつは俺の知る限りではこの世界にたった一人しかいない…。
「お前なのか…?
アドリアーノ…。
えらく突然の再会だな…」
「いかにも!
200年ぶりだな我が友よ!
人間の世界では
俺の魔力は目立ち過ぎる故
魔力を外に漏らさない
ローブを着て来たのだ」
男はローブを脱いだ。
現れたのは俺のよく知っている男。
獅子の鬣の様な逆立った赤い髪。
紫色の筋骨隆々な体。
彼は魔族大陸グランデネロの王にして
魔族の覇者。
【魔族大帝アドリアーノ】であった。
「魔族大帝アドリアーノだと!!
なんでこんな大物が!!」
ディーン達は驚きに包まれていた。
そして俺をジロジロ見ていたアドリアーノはニヤリと笑った。
何だ…?
アドリアーノの奴この200年でホモになったとかじゃないよな…。
「ところでリッキー…。
…やはりな。
お前。
呪いにかかっているな!」
「俺が呪いに?
以前ダミアンにかけられた
古代魔術シャームリアドーか?」
「シャームリアドー程度では
お前には蚊に刺された程度の
影響もでんわ。
今日のお前を見て確信した。
俺の予想通り
お前は200年前に呪いにかけられたのだ。
そしてお前は魔力を封印された!」
俺は驚愕のビッグニュースを知らされた…。
To Be Continued…
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