第237話【ネタバレあり】交代劇【解説編】

 ご覧いただきありがとうございます。

 以下、いささかのネタバレを含みます。

 ネタバレの苦手な方は、是非、第001話から第100話までの本編をお楽しみの上、再度お越しください。

 なお、第十二章~第十九章、第110話~第199話は欠番で、最初から存在しません。





――ここから――



 これなー、ここで語っちゃうのもどうかなーとは思うのですが。

 

 徹攻兵は戦記物で、戦記物ということは対象読者は男性を想定しているわけで、男性読者を想定しているってことは、絵面として女性キャラクターも欲しいよな、と思いました。

 

 徹攻兵自体は、私が、俺ツエーで中学時代の友人達と戦う話しから起草していたのですが、読み物としてとらえた時に、特に十三年前に着想した時から時間が経ちすぎていることもあって、「四十八のおっさんだけががいつまでもああでもないこうでもないしてるのはどうなの」と思ったのです。

 で、女性キャラを出すのは男性読者向けということもあり、できる限り若年層にしたいと思いたどりついたのが、二十三歳の明理と二十一歳の皐月。

 皐月は初登場時、まだ誕生日が来ていないだけで二十二歳の年ですね。

 今にして思うと階級にこだわらなくてもよかったかもしれないとも思っているのですが、ある程度階級が欲しくてこの年齢のバランスに至りました。

 十三、十四とかには絶対したくなかった。

 なぜかというと、徹攻兵はラインメタルという、人のサイズで抱えるにはあほほど長い、でかい大砲を振り回すので、ある程度重々しさがあって欲しかったからです。

 十三、十四だとちっこいぢゃろ。

 

 まあ、それについてはフランツ・シュタイナーが十四歳で着甲試験に合格していますが、ドイツ人の十四歳ってもう、結構でかいんですよね。

 大昔、ドイツ語に取り組んでいた頃、一人でドイツを散歩していたことがあるんですが、私よりでかいけど、肌つやのぴちぴちした男の子がとある建物から出てきて、気になったんで呼び止めて「この建物ってなに」って聞いたら、「学校」って教えてくれたことがありまして。

 「ふわー、私自身、小柄な方だけど、ドイツ人ってやっぱりデカなるんだなあ」と思ったことがあります。

 

 実際、ドイツ語の先生も、子供服と大人服の違いは幅、長さは子供服も大人服も一緒、という趣旨のことを発言していたことがありました。

 何でもかんでも、誰でも彼でもそうではないと思いますが、フランツが十四歳で着甲して見せたのは、フランツが比較的体格がしっかりしていた裏設定にもつながっています。

 

 さておき、本編ではいろいろないきさつもあって主人公達の小隊の構成員が入れ替わります。

 これ自体、十三年前の着想時にはなかった展開なのですが、主人公が四十八歳になったことで返って可能になった着想が「世代交代」。

 親から子に継承されるとか素敵じゃないですか。

 

 で、物語的には四十代から二十代への入れ替えは一度こなしているので、次は十代との入れ替えを描きたくて書き込みました。

 個人的におもしろかったのは登場人物が十九歳なのに成人だということ。

 間もなく、十八歳成人制度が始まりますね。


 もし、お気に止まりましたら100話までの本編をご笑覧ください。

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