第395話 イブキ


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イブキside


イブキはイザナミが勝利した事を認識していた。


さすがイザナミ、こと戦闘に関しては勝てそうになかった。


「さぁ、私が相手になるよ〜。

 かかっておいで〜。」


本人は大真面目だが、銀狼にとっては馬鹿にされていると思っていた。


銀狼が吠える。


「もう〜、うるさいよ。

 悪い子にはお仕置きだよ。」


イブキが手をふると風がおこる。


銀狼は身構えるが風は心地よいぐらいの強さだ。


銀狼は最初は笑っていたが段々強くなる風に困惑する。


さらに強まる風に身体が浮き始める。


銀狼は何とか堪えていた。


「ふふ‥

 風は一方向からじゃないよ〜。」


イブキは反対の手をふる。

すると逆方向から風が吹いてくる。


これには銀狼はお手上げだ。


とうとう宙に浮いてしまう。


浮いてしまったら銀狼に出来ることは無い。


イブキが銀狼を翻弄するがまだ諦めてはいなかった。


イブキもそれがわかっていたので止めをサシにいく。


「吐かないでね。」


イブキはそれだけを言うと手をクロスさせた。


すると風が回転を始める。


イブキが2割程度の力で回した時に銀狼が意識を失った。


「もっと頑張って欲しかったなぁ。」


イブキは本気で悔しがるのであった。

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