第194話 王妃選び44


明日香達が勝ったことで第三試合の対戦相手が決まった。


『緋莉・小豆洗い』vs 『明日香・泥田坊』


ちなみに先程呼び出された輪入道は帰っていった。

明日香によると同じ妖怪は日に一度しか呼び出すことは出来ないとのこと。

輪入道は強い方らしいのでもう一度呼び出せないのは明日香にとって痛い。


『それでは、第三試合を始めます。では、始め!!』

イブキが開始を告げる。


「最初から呼び出すわよ!百鬼夜行!!私の運命がかかってるの!お願いだから強いの来て!!カモン!」


魔法陣に妖力を込め、百鬼夜行に属する妖怪を呼び出す。


魔法陣が輝きだし、1匹の妖怪が出現する。


皆んなが見守る中、そこに現れたのはツナギを着た両手にコテをもった女の子だった。


コテを持っているからきっとあの妖怪だろう‥。

明日香が絶望した顔をしている。


「大将、私が来たからもう安心です!後はこのぬりかべにお任せ下さい!」


あっ、やっぱり『ぬりかべ』だった。


魔法陣から飛び出したぬりかべは、小豆洗いにコンクリートをぶっかけ、そのまま地面に整地してしまった。

小豆洗いがペラペラになってしまった。

コワ!


『小豆洗い、リタイア!』

いつものように小豆洗いが戦線を離脱する。


明日香・泥田坊・ぬりかべの3匹に対して緋莉は1匹だ。

これは明日香達が有利そうだ。


明日香達が攻撃をしかけようとすると緋莉が一声叫ぶ。


「地獄門」


緋莉が叫ぶと禍々しい扉が現れる。


明日香が何かに気がついたのかイブキに抗議するがイブキが取り合ってくれない。そうこうしていると門が開き、黒い肌のビキニを着た、ツノを生やしたマッチョの女性がイボイボの付いた棍棒を持って立っていた。

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