第105話 激突2
咲夜「ほんと、揃いも揃って情けない。こんな小娘に翻弄されて‥。緋莉もまだまだ子供ねぇ。」
咲夜が馬鹿にしたように笑う。皆んな悔しそうな表情を浮かべている。
咲夜「で、小娘。あんたの本音が聴きたいわ。正直に話しなさい。」
咲夜の目が怪しく光る。
カタリーナはかなり抵抗をしていたが、とうとう口を開いた。
カタリーナ「あ、貴方達をワザと怒らせ私に怪我をさせて、それを口実にイチロー様の妻になるつもりでした‥。」
咲夜によって本音を喋らされ、カタリーナが驚きの表情をうかべる。
咲夜「どうかしら、私の妖術は?たとえ聖女であろうと逆らえないでしょ?」
咲夜が妖艶な笑みを浮かべる。
明日香「あんた、イチローを独り占めしたいんじゃないの?」
カタリーナ「独り占め?何を馬鹿な事を‥。使徒様は皆んなの希望ですよ!世界中の人々が、使徒様のお力の恩恵に預かれば最高じゃないですか!!」
明日香「あんた、実はいい奴なの‥。でも、だったら正直に話せばいいじゃない?何でこんな事したの?」
カタリーナ「そ、それは‥」
カタリーナが最後の抵抗を試みるがどうしても本心をはなしてしまう。
カタリーナ「わ、私に怪我させれば、貴方たちも少しは遠慮するでしょ?そうなれば私が本妻になるのも時間の問題‥。」
緋莉「食えない女。」
緋莉がジト目でカタリーナを見る。
明日香「こいつを妻に迎えるのは反対!!」
他の嫁達からも反対の声があがる。
すると扉をノックする音が聞こえてくるので、イライラした明日香が対応する。
イチローの声と知らない女性の声が聞こえてくる。それから何らかのやり取りがあってから女性が二人、部屋に入ってくる。
明日香「嫌な予感しかしないけど、私達にお願いがあるって。とりあえず、自己紹介して。」
明日香が素っ気ない言い方で、二人に促す。
フランカ「ノォルド国、第一王女のフランカです。」
フランカがペコリと頭を下げる。
アメリア「ザユド国、第二王女のアメリアと申します。今後とも宜しくお願い致します。」
アメリアが深々と頭をさげる。
イリス「お姉様!」
イリスがアメリアに駆け寄ろうとするが、アメリアはそれを目で制するし、緊張した声で爆弾を投下する。
アメリア「私達をイチロー様の妻に加えていただけないでしょうか?先にイチロー様には許可をいただきましたが、奥様方にもらうのが筋だと思いまして‥。序列については一番下で構いません。是非、ご考慮下さいませ。」
部屋の中がシーーーーンとする。
そんな中、明日香が口を開く。
明日香「ソイツよりは、この二人のがマシだわ。イチローが許可したなら、反対はしないわ。」
他の嫁達からも反対意見は出ない。
明日香「では、この二人を妻に加えます。」
「「「「「意義なし」」」」」
アメリアとフランカがイチローの妻になった。
カタリーナ「二人がいいなら私もいいですよね?」
皆んなが渋い顔をする。
アメリア「横から口を挟んで申し訳ございません。私達は二人を妻にするのであれば、カタリーナ様も加えないと対外的に問題が出ます。さらにホラント国からも妻を迎えないと‥。」
アメリアの言葉に皆んなは渋々了承する。
こうしてカタリーナも妻に迎えられた。
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