木こりは腰にくる
ゴブリン惨殺現場の真ん中に立ちながら反省中。ちょっと大人気なかった…ゴブリン残骸が色んな所に転がっていて集めるのがめんどくさい。とりあえず枝を再度集めてログハウスの裏の薪置き場に積み重ねておく。
お腹が空いたのでゴブリン残骸を片付ける前に昼食をとった。昨日作ったスープだ。
干していたフルーツがいい感じに出来ている。いくつかつまみ食いしたら生より甘みが増していた。砂糖なしで干しても問題なさそうだね。
さて、ゴブリンを埋めに行くか…トボトボとゴブリン残骸現場に戻る。あれ? 引きずられた跡があるな。ゴブリンの残骸も半分程に減っている。魔石が残っているのは回収して残りを埋める。
以前もゴブリンが引きずられた跡があって一匹いなくなってたんだよね。もしかして穴を掘らなくても良いのではないの? いやいや、何が引きずって持って行っているか分からないから怖い。足跡はないけど黒っぽい跡があるな…葉っぱにも透明な粘りが付いている。新たな動物かな? あまり良い予感がしない…
膜内にある一番細い木を斧で切る事が出来るか試してみる。一番細いのはこれだが…直径十センチくらい高さは三メートル程の木だね。とりあえず木についている枝を切り落とす。枝を切るのだけで一苦労だ。
よし、今度は本体に斧を入れる。
ガツンガツンガツン
十分ほど頑張ってこれか…逆の向きからも斧を入れる。後もう少しかな?
ミシ…ミシミシ…ギギギ…バサーン
おおお! 木が倒れたよ! ちょっと腰が痛いけど、倒れてよかった。
次は丸太にする為に木を切断だね。斧を思い切り振りかざす。
こぉん
あれ? 全然切れてないんだけど、何で? 斧の刃が細い感じがしたから不安だったんだけど、さっき木を切っている時は普通に斧は入ってたんだけどなぁ。
そうか、真っ直ぐ切ってるからかな? 斜めに切ってみると何度か斧を入れないといけないけどちゃんと切れた。
ガコンガコン
はぁはぁ
ガコンガコン
あーやっとで終わった。チェーンソーとか無い時代の木こりは大変だっただろうな。不恰好だけど丸太がいくつか出来た。かなりの量を無駄にしてしまったのだが…木屑は燻製用に乾燥させよう。
丸太を薪エリアに移動させて一息つきながら水を飲む。水の石のメーターはまだ半分も減っていない。水の不思議パワーのおかげで擦り傷や疲労感が消えて行く。
ドンドン
毎日毎日なんだよマジで。
ああ、今度は犬か…キャンキャンと鳴いて大合唱だな。何匹だ? 六匹か。膜の内側に立ち、膜に張り付いている犬を端から順に四匹をピックで刺し、逃げようとした二匹も始末する。
死骸を放置してログハウスの上から双眼鏡で見張る。一体何が死骸を連れ去っているのか気になっている。新たな厄介な敵かもしれない。
んー来ないな。小一時間ほど見張っているが何も動きがない。そろそろ夕食を作らないといけないんだけど! 来るなら早くして欲しい。
じー
じー
じー
お! 来たか!
え…
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