第47話 全力の魔法攻撃
次々と現れる魔物を倒し最奥まで出ると人異空間に一人の男が立っていた。
その男は上半身裸でこの離れた位置からでもずっしりとした大胸筋が見えていた。
「少し騒がしいと思えばまさか人間のほうからここに来るとな......」
その男はゆっくりとこちらに近づいて来て薄暗い闇の中からその顔を表す。
少し怖そうな顔をしているが整った顔立ちをしていて、短めの顎鬚がワイルドさを際立たせていた。
つまり、今回も当たりということね!!
「父さんの敵め!」
「ほう......そこにいるのはあの時のなかなか強かった冒険者の娘か? 父親の仇打ちに来たということか?」
「そうだ! お前のせいで......お前のせいで父さんはオカマになったんだ!!」
「は? それ、我は関係なくね?」
魔王軍幹部も私と同意見らしく状況が掴めずポカンとしている。......あれ? 今の会話なんかおかしくなかった?
......そうだ。あいつ確か「娘」って言ったような?
「僕が回復魔法以外で覚えた一度使うと魔力切れになるこの大魔法を受けてみろ! セイントバースト!」
カールは手から巨大な光の光線のようなものを魔王軍幹部に向けて放った。
しかし、魔王軍幹部はその渾身の魔法を片手で受け止めた。
「何だこの技は......大見え切った割には大したことない攻撃だな」
「な、なんで......」
カールは魔力を全部使い切ったのかその場に倒れてしまった。
「僕は今日まで頑張ったのに......どうして......どうしてあいつを倒せないんだ......くうっううっ......あぁあああ!!」
カールの嗚咽の声が私の隣から聞こえる。よほど悔しかったんだろう......でも話を聞く限りただの八つ当たりだったしなぁ......
カールの話はさておき私はいつも通りイチャイチャさせてもらうとしようかな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます