10.森のボスに「復讐」!? 中編

【雑魚ぉおお!今、僕の目の前で…………殺してやるぅう!】


笑いながら、俺に襲いかかる森のボス、ガント。


「殺してみろってんだ!」


俺はチェーンソーをしゃがんで避けた。


【アハハハハハハハハハハハハ!馬鹿ですかぁ!?しゃがんでしまったら、立ち直るのに時間がかかるってのによぉ?!】


! やべっ!

なんとか立ち直らなきゃ!


【その時間に殺してやるよぉお!雑魚がぁあああ!】


「テッド、危ない!」


ファンタが咄嗟にガントを剣士の剣で攻撃しようとした。

しかし、ガントは素早く避けた。

まあ、殺されずに済んだって訳だが……。


「テッド!今度は後ろだっ!」


「え?」


俺はバッと後ろを見た。

チェーンソーが、俺に迫る!

俺は咄嗟に転がって避けた。


【ハハハ!やるじゃないかよ!】


よしっ、ガントから距離をとれたぞ!


そのうちに立ち直---


【ハハハハハハハハハ!雑魚が、馬鹿が!それで避けられると思ってんのかあ!?】


---と、ガントがチェーンソー投げて来たあああああ!?


「妖術・丸焼き!」


俺は急いで手袋の「火」のボタンを押した。

だが、火の玉は、チェーンソーにぶつかり、砕け散った。


「うわっ!?」


俺はサッとチェーンソーをなんとか交わした。

だが、チェーンソーはブーメランの様にこっちに戻って来た。


「ひえっ!」


俺は今度はさっきと逆の左に避けた。

その後、チェーンソーはガントに飛んでいき、ガントはガシッとキャッチした。


な、中々……いや、滅茶苦茶手ごわいぞ森のボス!?


【アハハハハハハハハハハハハハハ!無駄なんだよぉお!お前達はどうせ僕に殺されるんだあ!】


「そんなの……」


俺はキレた。

今度こそキレたぞ……!!!


「やってみないと分かんねーだろ!?」


俺はバッとガントに突進した。


【無駄、無駄!無駄なんだよおおお!ハハハハハハ!!】


ガントは素早く避けた。


くそっ、俺の拳を避けやがった!家族の中で一番早い俺の拳攻撃を!(嘘)


【ていうか、今チェーンソーでお前の手を切れば良かったなあ。雑魚なんかすぐに死ねばいいのにさあ!】


また笑うガント。


「うるせえ!」


ファンタが叫んだ。


「だったら、同じ言葉を返してやるよ!「お前のする事は全部無駄だ」ってなあ!」


【あ?何でだよ?】


「人を殺す事が無意味だからさ!」


【は?なんだと?ふざけてんのか?】


分かっていねーなあ、ガントは。


今度は俺が言う。


「ふざけてんのはお前の方だろ。人を殺して何が面白い?」


そう。それはフレイの冗談より面白くないやつだ。

やってはいけない事だ。

してはいけない事だ。


【人を殺すとな、感じるのさ】


「何がだよ?」


【「この夜にはもう、自分しかいない。自分が好き勝手に生きれる」ってなあ!】


イラッ。

俺はカンカンに怒った。


「それが間違ってるって言ってんだよ!」


【知るかよ】


ガントは俺に冷たく言った。


「お、お前なあ……!」


【いいだろう。お前達は本気なんだな?本気で来ているんだな?だったら…】


ガントはニヤリと笑った。


【俺も本気で行ってやるよ!】


そう言うと、ガントは真剣に、本当に真剣な顔で俺達に襲いかかって来た。

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