第13話
魔界からキュアノス島に帰ってきたけど、何かするには時間が無いけど、夕食までは少し時間があるという微妙な時間に帰ってきてしまった。これだったらもう少し魔界に残って今回の探索でどんな物が見つかったのか見せてもらえば良かったかな?と思いながら誰か暇そうな人いないかな〜と城を歩き回ったけど、フィアとメル意外誰もいなかったし。
フィアとメルはフランとコハクと一緒に寝ていたので起こさないように部屋を後にした。
キッチンに行けば間違いなくディアーネさんが調理をしているだろうけど、行ったら確実に料理を手伝うことになる。今日は料理をする気分じゃないのでキッチンには近づかない。
「しっかり読書するには時間が無いし。買ってきた漫画でも読んでればいい時間になるかな」
そう思って城の日本の本とかブルーレイが置いてある書庫に向かった。
「知能のある武器…インテリジェンスウエポンか…この世界に存在したりするのかな?」
武器になれる人間が出てくる漫画を読みながら、同じような存在、もしくは武器から姿は変えられないけど知能がある武器ってこの世界に有るのかな?とふと気になってしまう。
もし存在するなら会ってみたい気もするし、逆に存在しない方が良いなと思う気持ちもある。戦ってる時に武器が突然喋りだしたら集中出来なそうだし、使い方とか手入れの仕方とか細かく指摘するようなやつだったら相手するの疲れそうだし。
「起こさないように静かに部屋を出てきたんだけど。起こしちゃったか」
子供部屋で4人仲良く寝ていたので確認したあとは起こさないように静かに部屋を出てきたんだけど、フィアがこっちに向かってきてるからどうやら起こしてしまったらしい。
「ごめん起こしちゃった?」
「いや、コウは関係なく普通に起きただけだ。今日は昼頃から寝てたはずだし。起きたらコウが帰ってきてたし折角だから晩御飯まで甘やかして貰おうと思って」
そう言って膝枕を所望されたのでソファの真ん中から端に移動して膝枕をしてあげる。
「そうだ。この漫画読んでて思ったんだけど。喋る武器の伝説とかあったりする?」
この世界の事についてはフェムトやら神様連中に聞けば1発だろうけど、それじゃつまらないので、まずはフィアに聞いて喋る武器のおとぎ話とかないか聞いてみる。
「喋る武器の話か…。使用者と一緒に進化する武器が出てくる話は有るが喋るなどの明確な意思疎通手段を持った武器の話は聞いた事がないな」
最後に当然私が聞いた事がない可能性もじゅうぶん有るがと付け加えた。
両親が無くなり。孤児となって生きるためには冒険者になるしか無かった少年が親が残してくれたなけなしのお金で買った一見、鉄でできたなまくらの短剣。
この短剣は武器屋で買った物ではなく、出来るだけ安いものをと思い露店で購入したものだ。
せめてちゃんとした武器が買えるまでは持ってくれよと思いつつその短剣を利用している少年だったが思ったより短剣は丈夫で全く壊れる気配がしなかった。
ひょんなことから、この短剣が使用者と共にレベルが上がり強くなる伝説級の武器だったと知ることになったり。そのせいで貴族に狙われたり、色々な事に巻き込まれながら最後は建国までしちゃう話らしい。
成長する武器ってのも育成要素感があって面白そう。
「セラスに頼んだら案外作れてしまいそうだがな」
確かにダンジョンってなんでも作れちゃいそうだからな。ダンジョンポイントがあれば。
って言うかダンジョンポイントって何なの?
そこら辺は考えても分からないだろうし、ダンジョンすげーで良いか。
「確かに作れちゃいそうだ。でも、セラスに頼むぐらいだったらフェムトに言えば、作るどころか持ってても驚かない」
ダンジョン以上に万能なのが神様連中でその神様連中の中でも上から数えた方が早いフェムトの事だから既に所持していてもおかしくない。
「確かにフェムト様だしな。と言うか最近はアイと一緒に無意味に漫画やアニメの武器を再現して遊んでるから。こっちから聞かなくてもそのうち出てくるんじゃないか?」
俺がまだ日本にいた時に務めていた会社の後輩だったアイだけど色々あって俺と結婚する事になってこっちの世界に来ることになった訳だけど。
魔道具制作にハマった結果転移魔法を発動できる魔道具まで開発してしまう程の才能を発揮した。
そんなアイが最近ハマりだしたのが。
魔道具による憧れの武器再現。
それに面白そうとフェムトも加わり始めた。
最初はパイルバンカーとかでまだ可愛かったけど。ドンドンエスカレートしていって、
デ〇・スター作るとか言い出した時はどうしようかと思った。
それもう武器じゃないしそんなの作ってどうすんのと絶対作るなって流石に止めたけど。
デ〇・スターに比べたら知能がある武器とかレベルをあげて強化できる武器とかまじで作ってそうだな。
マジで近いうちに今回はこんな武器を作ったんですよって紹介されそうだなと考えていると。
ディアーネさんが夕食の用意が出来ましたと呼びに来たので食堂に向かった。
読んでいただきありがとうございます。
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