第3話
「魔物の位置が手に取るように分かる!」
魔力感知を無事に覚えた学生達は若干テンション高めで魔物を虐殺していってる。
魔力足りなくなるんじゃない?って思ったけど。実際は魔力を使いすぎないように必要最低限の魔力で攻撃をしているみたいなので多分大丈夫だろう。
何人か魔力回復ポーションは飲んでたけど。
魔力回復ポーションを飲んだ子は赤字だろうけど。
1人当たり最低でも10体はもう倒してるし、実際に魔物を倒す感じは掴めただろうという事で下の階層を目指して移動を始めた。
10階層まで、出現率は変わるけど、出てくる魔物自体は変わらないので最初に予定していた3階層まで余裕を持って到着した。
「最初の予定していた3階層まで着くましたが時間的にも体力的にも余裕が有るのでもうちょっと下の階層を目指しても良いですか?」
「俺は君たちの護衛だから、君たちが先に進むと言えばついて行くし、今日は終わりと言うならそれに従うよ?時間に余裕があるんだし1回話し合いをしたら良いんじゃないかな?」
学生たちが自分で判断するって言うのも経験と言う点では重要だからね。
これまでの感じからこの子達は無理はしないだろうなと思ったら、丸投げしてるんだけどね。
これが自分は強いっって勘違いしてる学生集団だったら、初日はダンジョンに潜らないで分からせる必要があったけど…。
そんなことは無かったので、どこまで進むかは学生たちに丸投げである。
ほんとに無理そうな事をしだしたら流石に止めるけど。
班の子達全員でああでもないこうでもないと10分程度話し合いをしているのをお茶を飲みながら眺めていると班のリーダーをしてる子から一つ質問をされる。
「自分たちでどうするかを決めるのもこの授業のうちだとは思うんですけど、コウ先生の意見を聞きたいんです。私たちは下の階層でも通用するでしょうか?」
流石に精霊王様は硬すぎるから、他の呼び方にしない?とこちらからお願いしたら、いくつかの呼び方の中からコウ先生に決定した。
先生って呼ばれるほど何かを教えた訳でもないけど、先生と呼ばれるのも悪くないな。
「皆の実力を見た感じ、同じ実力を発揮できるならどんどん下の階層を目指しても問題ないと思うよ」
結局 、俺の意見を加味して残りの時間は10階層まで行ける所まで下に進むと言うことになったようだ。
10階層までなら新しい魔物が出てくることはないし問題なく進めるだろう。
その後は魔力感知を使用して出来るだけ魔物と遭遇しないルートを選択して、スピードアップ。日が落ちる前に10階層まで到達する事ができた。
「みんな、10階層はムーンベアの出現率がこれまでと比べて跳ね上がる。油断だけはしないで先に進もう」
ムーンベアとは一階層で俺が倒した、ツキノワグマに似た小さめのクマの魔物だ。
クマ系の魔物からしたら弱い部類だけど。
このダンジョンの一階層から10階層までの中では1番強い魔物だ。
と言っても魔法使い5人パーティーからしたら大した相手ではなく、10階層もたいした時間もかからづに11階層に到達した。
「今回はここままにしましょう。明日からは11階層から攻略です」
11階層からは今までと違う魔物が出てくるのでいい判断だと俺は思う。
このダンジョン専用の入口まで脱出できる 魔道具を使ってダンジョンから脱出した。
「私たちは担当の先生にどの階層まで行ったか報告した後、ドロップを冒険者ギルドに売却して街に買い物をしに行こうと思うんですけど、コウ先生はどうしますか?」
特に何するか決めてたわけじゃないからどうしようか。少し考えた結果。
ずっと俺がついてくるのも嫌だろうと思い、魔法学校の教師にどの階層まで潜ったか報告するところまで同行して、それが終わったら解散と言うことになった。
ダンジョン実習に参加した魔法学校の生徒は全員おなじ宿に泊まるので、宿の廊下にどの班がどこまで潜ってるのかランキング形式で毎日張り出されるらしい。
「コウ先生今日はありがとうございました。明日からもよろしくお願いします」
無事報告が終わった後、生徒達とは別れた。
明日は何時にどこ集合かもしっかり決めたので明日の合流もスムーズに出来るだろう。
「マルタが対応している班はまだ帰ってきてないみたいだし、適当に街をぶらつくか」
どの階層まで潜ったのか報告を受けてる魔法学校の先生に確認したところ、マルタがついてる班はまだ帰ってきていないらしいので、1人で街を歩くことにする。
転移があるから、家に帰っても問題ないけど仕事中だし、緊急事態が起きた時にすぐ助けに行けるように転移を使わないでダンジョンのすぐ側に有る街をブラブラする事にした。
最初に冒険者ギルドに行ってどんな依頼があるのか確認しに行こうかなって思ったけどドロップを売りに来た魔法学校の生徒で混雑してたし、どっちからちょっかいをだしたのか知らないけど冒険者と魔法学校の生徒が言い合いをしてたので冒険者ギルドによるのはやめた。
絡まれるのは嫌だしね。
読んでいただきありがとうございます。
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