第5話
みんなにクレーンゲームのコツを教えながら順番にプレイしていると、愛がやってきた。
思ったより早くついたな。
「お疲れ〜。ここで辞めるのは勿体ないから、ちょっと待ってて」
「当然です。ここまで来て台を開けるなんて勿体ないさすぎでしょ。それにしてもフィギュアじゃなくてお菓子なんですね」
「あっちにフィギュアを持ってく理由が無いからね。だったらお菓子の方が良いと思わない?」
「確かに、地球には旅行に来てるんですもんね。それに、あんなに可愛いお嫁さんがいっぱいいるなら、フィギュアいらないですもんね」
俺はフィギュアを可愛いから集めてたんじゃないよ?好きなアニメのキャラとかを集めてたから男のフィギュアとか怪獣、ロボットとかもいっぱいあったでしょ?
そんな話をしている間に景品も取れたので、愛の車が止めてあるというコインパーキングに向かっている。
「そうだ!言っておかなきゃ行けないことがあって、今回事情聴取に来た人が相手の記憶を断片的にですけど、見れちゃう超能力を持ってる人で、先輩たちのことバレちゃいました」
あっさり行ったけど、超重要事項じゃねえか。
だからかさっきから一定の距離を保って着いてくる人が数人いるのは。
「そっか〜。他の人の記憶は改変したけど、アイちゃんの記憶は改変してないからそこからバレちゃったか。まぁ、そう言う事ができないようにプロテクトをかけなかった僕の落ち度だし、それは仕方ないよ。でも」
フェムトが指パッチンをすると、後ろからつけていた人が全員、俺たちの目の前に転移してきた。
「変なこと考えてるなら容赦しないからね?逆に何もしないなら僕達もなにかするつもりはないとだけ言っておくね。そうだ!研究物としてコレあげる」
そう言って障壁を貼る魔道具をフェムトが投げた。
「それは、魔力を消費して使用者の前に透明な障壁を作り出す魔道具。今ならこっちの世界の人でも使えるだろうから、それを研究して役立てるといいよ。じゃあ、警告も済んだし、アイちゃんの車まで行こうか」
そして何事も無かったかのようにみんな歩き出した。
「そこまで気にする必要はないよ。ぶっちゃけここにいる人であの程度のこと気にする人はいないから。ちょっかいかけてきたら潰せばいいだけだし。それに愛にも他人に干渉されないようにプロテクトかけ無かったこっちの責任も有るし」
「ありがとうございます。手を出さない方がいいって言ったんですけど…やっぱりこうなっちゃいました」
「まぁ大丈夫だよ。後で全部記憶改変しとくから、ちまちまやるのが面倒臭いから地球全体に向かって一気にやる事になるけど」
フェムトならその程度朝飯前だしね。
だからなんでわざわざ魔道具をあげたのかが謎だけど。
「ただの気まぐれだよ。一応コウの故郷なわけだし、滅んじゃうのは可哀想かなって」
確かに地球から人が居なくなるのは悲しいかも。
「そう言う訳だから愛が落ち込む必要はないよ」
「なんか想像の何百倍もやばいこと出来ちゃうんですね」
「まぁみんな1人で国相手にしても余裕で滅ぼせるだろうし。俺だって時間停めれたりするんだよ?」
そう言って試しに地球の時間を止める。
「コウ、地球の神がやりすぎだって、調整面倒臭いから時間停止は使わないでって」
そう言われては仕方ないので時間停止を解除した。
「皆さんにどう謝罪すればって考えてたのがバカバカしくなってきました。そんなことできる人に勝てるわけ無いですね」
「ちなみにフィアはブラックホール作ったりできるよ?」
「敵にまわしたら人間どころか地球いや太陽系が滅びますね」
フィアはそこまでしないと思うよ?地球は消滅するだろうけど。
「そう言う訳だから、謝るより地球の文化を教えてあげてよ」
テレビゲーム系とかフェムトとかルージュを筆頭に遊びたそうにしてたし。
俺が相手しても良いけど、俺はやりたかったポ○モンの新作をプレイするので愛が相手してあげて欲しい。みんなとも早く仲良くなってほしいってのもあるけど。
もう結構仲良くなってる気もしなくも無いけど。
「それなら私にお任せ下さい!一晩で皆さんを立派なオタクにしてみせます」
「そこまではしなくていい」
そんな話をして愛の元気が戻ったころちょうどコインパーキングに到着する。
「そう言えば、家って何処にあるの?」
「奥多摩です。人が少ないところが良いなーって思って」
思ったよりドライブの時間がかかりそうだ。
だったら飲み物かなんか買っておけば良かった。
「せっかくなんで後ろの席の人はアニメでも見て時間を潰して貰いましょうか。酔わないようにだけ気をつけてください」
そんな事なら、助手席じゃなくて後ろの席に座ればよかった。
「愛って車の中でお菓子とか食べても大丈夫な人?」
「問題ないですよ〜。ただ車の中でぶちまけたりしないでくださいね」
早速、景品のお菓子が役に立ったなと収納魔法から取り出してこぼさないように食べながら、時間を潰すことにした。
それと初手でメイド○ンアビスを見せるのはどうかと思う。
実際魔物相手に戦ってるフィア達でもドン引きしてたぞ。
読んでいただきありがとうございます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます