世界樹 救出となんか色々
第1話
1連の騒動の元凶、異世界の神ニョグダを倒してから約2週間、ようやく丸1日予定がない日だったので精霊界のリバイアサンの里に建てた別荘でのんびりしている。
凱旋パレード以外にも色んな式典に出席することになっちゃったから、毎日忙しかった。
式典に出席する度に貴族、豪商が姉や妹、娘を嫁にどうですか?とうるさくて大変だった。
フィアの実家にようやくフィアが妊娠した事を報告することも出来た。
みんな驚いてたけど喜んでくれた。
この事はその日のうちに街中に広まって、
既にお祭り騒ぎだった街中が更に騒がしくなって、大騒ぎだった。
俺がクジャタの肉の串焼きを街中にタダで配って回ってたのも理由だと思う。
「また負けた〜」
のんびりするって言っても、ボーッとするだけって言うのは暇だし 、何をしようかな?
と考えながら別荘をフラフラしてたらオセロを持ったフェムトと遭遇したので、フェムトとオセロで勝負をしているんだけど、勝てない。もう10回以上遊んでるけど勝率は2割ぐらい。
「角を取りたいのはわかるけど、それだけに集中しすぎ」
オセロって角取れば勝てると思ってたんだけどな〜、四隅全部取ったのに負けた時はマジでって思った。
「簡単なルールで一見、単純そうに見えるけど、以外に奥が深くて楽しいよねオセロ。
勝負事で負けるっていうのも新鮮で良い」
フェムトは思いのほかオセロにハマっているらしい。
他のボードゲームも作ったらハマってくれるかな?
ルールが複雑な物の再現は難しいけど、簡単な物なら再現出来るだろう。
再現しなくても、ニョグダを倒したご褒美に地球に1週間旅行に行けるし、その時ボードゲーム屋さんに行って買い漁れば良いか。
秋葉原に何度か行ったボードゲーム屋さんが有るから場所もわかってるし。
「何考え事してるの?」
「オセロ以外にボードゲーム作れないかな〜って」
「で、作れそうなの?」
「地球に旅行、行けることになってるしその時に買えば良いかって結論になった」
「確かに!早く地球に遊びに行けるように、世界神様に言っておかないと」
そこまで!?俺も早く行きたいのは一緒だから別に反対しないけど。
「お昼ご飯持ってきましたよ〜」
リアがそう言いながら部屋に入ってくる。
あの後リアとも正式に結婚することになったのでリアも精霊界に来ている。
リアから告白されたんだけど、ディアーネさんからのYESと言えって言う無言の圧力が凄く怖かった。
断る気なんてこれっぽっちも無かったのに。
それは置いておいて今はリアが持ってきてくれたお昼ご飯の方だ。
オセロに熱中しすぎてもうお昼の時間だったらしい。
今日のお昼ご飯は肉巻きおにぎりのご飯の部分がマッシュポテトになっているものと、
ワカメスープ。
肉巻きマッシュポテトはあまじょっぱい味付けでとても美味しかった。
マッシュポテトに肉の油が絡まって、使っている肉の量以上に肉を食べてるような感じだった。
この肉巻きマッシュポテト、エルフの国の屋台の定番メニューらしい。
「そうだ!すぐにじゃなくて良いから、近いうちにエルフの国に行って世界樹の治療をしてきて欲しいんだよ」
リアに他にもエルフの国のおすすめ料理とか有るの?って質問しておしゃべりしてたら、
フェムトが軽いノリで、重要そうな事を言ってきた。
「やっぱりニーズヘッグ様が姿をお隠しになられたのは、世界樹に何かあったからなんですか!?」
俺がフェムトに質問する前にリアがフェムトに詰め寄る。
自分の国の事だから気になるのは当たり前だろう。何か心当たりが有るみたいだし。
それにしても世界樹とニーズヘッグか…
ニーズヘッグは十中八九神獣だろうな。
「どうどうリアちゃん、ちゃんと説明するから落ち着いて、と言っても原因は異世界の神が世界樹を乗っ取ろうとしてたからなんだけど」
ニョグダ関係はもう終わったと思ってたのにまだ関わってくるのかよ。それだけ影響が大きかったって事なんだろうけど。
「世界樹とニーズヘッグは抵抗してるんだけど、半分ぐらい取り込まれてる感じだから、助けてあげないと世界樹とニーズヘッグの力を取り込んで異世界の神が復活しちゃうから、凄く厄介な事になっちゃう」
とんでもなく重要なことじゃん!
それを、そうだ!ってさっきまで忘れてたみたいなノリで言わないで欲しい。
リアも凄い心配そうな顔しちゃってるじゃん
「と言っても、異世界の神が復活することはないだろうけどね。そんな事になるぐらいだったら、自殺を選ぶ子だからねニーズヘッグは」
ダメじゃんそれじゃ、早く助けに行ってあげないと。
「そんな…。コウさん、ニーズヘッグ様は世界樹と共にずっとエルフのことを守ってくださったお方なんです。助けて頂けないでしょうか」
「そんな心配そうな顔しなくてもちゃんと助けに行くから。リアには先に行ってマルク陛下にこの事を説明しておいて貰っていい?」
「勿論です。ディアーネに頼んですぐに行ってきます」
そう言ってリアは部屋を出ていった。
食べ終わったお皿もしっかり回収して行ったのは流石だな〜って思った。
俺も準備しなきゃな。
しっかりとした装備に着替えるために部屋を出て寝室に戻った。
読んでいただきありがとうございます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます