第41話
「5層は4層と比べると普通の階層って感じでした。普通の原生林だったので蒸し暑かったりもしなくて、寧ろすごしやすい気候でした。ですが、魔物の知能が高かったと思います。1人を囮にして他の仲間が隠れているところに誘導する魔物もいたので、強さ的にもカラードラゴン以上の魔物が殆どだったので、カラードラゴンを余裕で倒せるならいい狩場でしょうね。宝石竜クラスもうじゃうじゃ居たので、そこは注意が必要ですけど。
それと、この階層も日が沈むと魔物は襲って来なくなりました」
5層は環境ダメージとかそういった物が無い代わりに単純に強い魔物が多いと言った階層なので、説明は直ぐに終わった。採集とかを全くしてないからって言うにもあるけど。
一直線でボスに向かったから。
遠目からでも見えるでっかい活火山も探索してないし。
「問題は冒険者の中にカラードラゴンを余裕で倒せる人なんて居ないことと、4階層を越えなきゃ行けない事ですね」
今の冒険者は1層でたまに出てくるカラードラゴンも大人数で倒してるぐらいだからな〜。
装備が充実してくれば、強い魔物を倒せるようになってLvも上がりやすくなるだろうから、何年かすれば5層で活動出来る冒険者が出てくるかもしれない。
「今後に期待ですね。4層と5層は探索という面ではまだまだなのでなんか面白い発見があるかもしれませんね。3層のオリハルコン鉱脈みたいな」
4階層とか地下遺跡とか有りそうだな〜とか考えちゃう。
古代の王の墓的な。
ダンジョンだから実際に王様の墓は無いだろうけど。
「確かに有ってもおかしくないと思いますが、3階層のオリハルコン鉱脈と同じ難易度だと、見つけられるのはコウ様一行だけですよ」
おっしゃる通りで。
「これも今後に期待ですね。3層のオリハルコン鉱脈だって実は100万m実際に潜らなくてもたどり着ける方法があるかも知れませんし」
ほんとに有るかは知らんけど。
「他の方法ですか・・・」
「そうです。例えば、3層にいる指定の魔物を倒せば転移できるとか」
実はそれが正規のルートで直接潜水して辿り着くのは、パワープレイの可能性がある。
だってダンジョンだって、水の精霊王とリバイアサンが攻略に来るなんて思ってなかっただろう。
「もしそうだったとして、その魔物は普通の冒険者に倒せる存在だとは考えずらくないですか?」
「魔物自体は対して強くない可能性もあるんじゃ無いですか?発生して1時間すると消えちゃう魔物とか。素早さだけめちゃくちゃ高い魔物とか」
「確かに有り得なくは無いですね。運が良い冒険者ならオリハルコン鉱脈に辿り着けるかも知れないですね」
「まぁ全て俺の想像なんですけどね。もしかしたら100万m潜水するしか無いかもしれないですし」
もし、他に方法があったとしても俺は転移魔法で何時でも行けるから、俺は探したりしないから他の冒険者が自分で探さないといけない分、大変だと思うけどね。
「そうですよね〜。どれにしても冒険者が育つのを待つしか無いですか。育ったとしても人間が100万mという深さを潜水出来るようになるとは思えないですが」
結局それしか無いよね。潜水に関しては水の上位精霊と契約出来れば解決すると思うよ?
上位精霊と契約するってこと自体が難易度高いけど。
「最後は6層ですね。ここは入口付近しか見てないですけど吹雪いてて視界も悪いしマイナス40℃しかない極寒の地でした。魔物は一体しか倒してないですけど、白いサーベルタイガーです。予想ですがほかの魔物も白色の魔物が多いんじゃ無いかなと思っています。それだけでだいぶ発見しづらくなりますから」
「また厄介な階層ですね。冒険者が万が一たどり着けたとしても専用の装備が必要になります。視界が悪く魔物もそれを利用して不意打ちを狙ってくる。ずっと気を張っている必要があるので精神的にもキツい階層ですね。そこまで辿り着ける冒険者がいないですが」
「報告は以上です。後は魔物の売却ですね。自分たちで使う魔物も有るので売れない魔物も有りますけど」
「それは当然でしょう。寧ろ、我々の資金の問題で買取希望の魔物でも全部買い取れないと思います」
冒険者ギルド側の資金の問題があったか。
考えてみれば当然の事だな。
王都の冒険者ギルドとか国にも直接売りに行くか。
収納魔法に入ってるから腐る心配をしなくていいから気が向いた時に売ればいいや。
サバールさんと一緒に解体場まで行き魔物をドンドン取り出す。
だけど、売却予定の魔物の1割程度で資金が限界と言われてしまった。
それに、恐竜系の魔物は初めて見る魔物なので調べて価格を決定してからと見本用に1匹づつ買い取って貰っただけだ。
理由が理由だし仕方ないか。
後、買取はできなくてもアペプを実際に見てみたいと言われたので頭を取り出したら、
あまりの迫力に解体師の人も腰を抜かしていた。
冒険者ギルドを出るとちょうどいい時間だったので、モルガンの店に戻り長方形のフライパンを5つ受け取って、王都の屋敷に転移した。
読んでいただきありがとうございます。
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