帝国消滅編
第1話
精霊界で色々やってる間に人間界で何が起きた?全ての生命が死滅するなんて大事すぎるでしょ!
「なんでそんな事に?」
「帝国が何故か帝都に人を集めてたでしょ?その集めた人を生贄に自らをノーライフキングへと変える禁術を皇帝が使用したの」
「それなら、帝国国民が全滅しただけじゃないの?」
ノーライフキングになった皇帝は今すぐ討伐しに行った方がいいと思うけど。
「ノーライフキングになった後もその禁術を維持続けてしかも少しづつ禁術の範囲が広がってるの、だからこのままだとどんどん広がって最終的には人間界全域に禁術が広がっちゃう」
確かにそれだと人間界の全ての生命が死滅しちゃうね。
「その禁術を止めることは?」
「だからコウを呼びに来たんだよ。でも何億人もの人を生贄に発動した禁術だから、コウでも中々大変だと思う。具体的には禁術に常時権能の停止を発動させてないと、直ぐに権能の停止が解除されちゃう感じ」
「異世界の神を封印した時よりも難易度高くない?」
「何億人も生贄にして発動した禁術はそれほどに危険って事だよ。実際人間界の生命を殺し尽くせる威力が有るんだから、しかもそのエネルギーは殺した生き物から補充するから1度発動すると、たとえ術者を殺しても止まらない」
「それじゃ止めただけじゃ解決にならなくない?」
このまま一生禁術に停止の権能を使い続けるなんて嫌だよ?
「ノーライフキング討伐後に逆行の権能の方で禁術を発動前まで戻して無かった事にして貰う。だからと言って生贄になった人が生き返ることは無いけど」
「今すぐに逆行の権能で無かった事にすれば良いんじゃ無いの?」
「それだとノーライフキングが妨害してきて上手くいかない可能性が高い、万が一そうなってコウがダメージを受けたら、人間界で対応できる人が居なくなっちゃうよ。それに停止の方が使い慣れてるでしょ?」
確かに、それと悠長に話している場合でも無いか。
「ひとまず、禁術に停止の権能を使ってこれ以上広がらないようにしてくる」
人間界に転移して、精霊魔法で上空に飛び
帝国の方を見ると、紫色した半透明の壁のようなものがどんどんこちらに進んできている。
壁の向こう側には土以外何も存在しない。
これ以上広がらないように早く止めるべきだろう。
停止の権能を使い禁術の範囲が広がるのを停止する。
停止の権能を発動しただけで9割ぐらい魔力を持っていかれた。
それに常時結構な量の魔力を持っていかれてる、回復量よりは少ないので魔力が枯渇する事は無いけど魔力を消費し続けるって結構辛い。
「ひとまず、これで大丈夫だろう。少し休憩しよう」
少し休憩する為にリンファス王都にある屋敷に転移した。
屋敷に転移すると屋敷の中はとても騒がしくバタバタしていた。
「コウ様お戻りになられたんですか!
今、人間界は大変なことになってます。
帝都を中心に生命を死滅させる壁がどんどん広がっているんです。このままではいずれ人間界全体が」
そりゃパニックになるか。
「アルトさん落ち着いて。あれ以上広がらないようにしてきたから、完全に消滅させるには術者の皇帝を倒す必要が有るから、少しの間あのままかもしれないけど」
獣王国でメルの護衛をしていたアルトさん。
メルが俺と結婚した事をきっかけに獣王国の騎士を辞めて、旦那さんと一緒にリンファスまで来てくれたので俺が雇って屋敷の警備をして貰っている。
ちなみに旦那さんは獣王国の王城の調理場で働くコックさんだ。
「アルトさん。壁が停止したと王城から発表が!」
外で状況確認していたメイドさんが戻ってきたみたい。
禁術が広がらなくなったのは王城でも確認できたみたいだ。
本当は直ぐに王城に行って話し合わなきゃ行けないんだろうけど魔力をまとまった量ずっと消費し続けるのはマジで辛い。ちょっと気を緩めたら意識を失いそうなぐらいに。
「ってコウ様お戻りになられたんですか!
それに尋常じゃない量魔力が消費され続けてるみたいですが大丈夫ですか?」
アルトさんはうさぎの獣人だから魔力が見えなかったけどメイドさんはヒューマンだから俺が魔力を消費し続けるのに気づいたか。
「結構きついけど壁を止めるために常時魔法を使ってる感じだから、我慢するしか無いんだよね。幸い回復量の方が勝ってるから魔力が枯渇する事は無いよ」
「止まったのはそういう理由だったのですね。私は直ぐに王城へ報告に行ってまいります。コウ様は少しの間ご休憩なさってください」
「ちょっと待って。俺が把握してる事も説明するから一緒に説明してきて欲しい」
簡潔に皇帝が全帝国民を生贄に禁術を発動してノーライフキングになった事。
その禁術を以上拡張して人間界に存在する全ての生命を死滅させようとしてる事。
そしてノーライフキングを討伐すれば俺が禁術を何とか出来ること。
って感じで説明してその説明を国王にしてもらう為王城に向かってもらった。
幸い帝国以外に被害は出てない、被害がで始める前に解決出来ればいいけど……。
読んでいただきありがとうございます。
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