第50話
「メルは山登りどうだった?」
ケガもしてないし疲れている感じもしないから対して苦労はしなかっただろうけど、歩いて山を登ったからこそ見れた珍しい物があったかもしれない。
メルからしたら重要な試練だった訳だから、そんな事、考えてなかったかもしれないけど。
「 一応試練だったので山登り自体を楽しんだりはしてないので、なんとも…。それに早く登りきることを優先してましたし、そうだ!途中で湧き水でできた水源が有りましたよ。魚も泳いでいました」
へぇー川魚か塩焼きにしたり、炊き込みご飯も美味しそうだ。
そして何よりウナギの蒲焼!
にょろにょろ系はアナゴを捌いた事があるからある程度できるし、醤油があれば蒲焼のタレも自作できる。
明日は水源に行って川魚探しをしよう!
罠とか作った方が良いかな?って思ったけど、魔法で捕まえればいいから今回は罠を用意しない事にした。
でも、遊びとして釣りをするのもありかもしれないのべ竿ぐらいだったら作れるだろうし、問題は海釣りしかしたことないから、川で使う仕掛けを全く知らないことだな。
毛針とか鮎のトモ釣りとか聞いたことは有るけど…何となくで再現できそうなのは毛針かなー。
毛針じゃうなぎは釣れないから、魔法を使わないなら、うなぎは他の仕掛けを作るか、罠で捕まえる必要が有るけど。
……うなぎが居ない可能性もじゅうぶんあるから、その時は諦めないといけないけど。
川魚については明日考えればいいか。
今はメルを白虎たちが宴会してる場所に連れていかないと。
メルをキルトさんのところに連れていき、酔っ払った白虎達に絡まれる前に逃げようと思ったけど無理だった。
結局、酔っ払い達に付き合わされて明け方まで宴会に参加することになるのだった。
「なんでキリのいいところで宴会をやめられないのか」
朝食にわかめスープを飲むながら発言する。
「途中で抜ければ良いんだよ。コウだって最初は抜け出してたじゃん」
「それのせいでガードが硬かったんだよ」
それとフェムト達がいい感じの時間で抜けたのもあって俺のことは絶対抜けさせないって感じでトイレ行きたいって抜けようとしても、絶対に1人は着いてきて逃げられなかった。
「まぁ今のコウは徹夜したぐらいじゃ体調崩したりしないんだからいいじゃん。それに川魚取りに行くんでしょ?グチグチ言ってないで早く川に行こうよ。場所は分かってるんでしょ?」
最初はメルに案内してもらおうと思っていたんだけど、白虎の力の使い方をキルトさんに教えてもらうらしいので、自分で水源を探知して場所を調べた。
因みにルージュも白虎の子供達と遊ぶから不参加。マルタもルージュを保護者役として里に残るって言われた。
なので川魚を捕獲しに行くのは俺、フィア、フェムトの3人だけ。
まぁ川に大勢で行っても暇な人も出てくるだろうし、3人ぐらいが丁度いいのかも。
早速川に移動して、魚を探す。
早速、鮎みたいな魚がいっぱい居たので10匹ぐらい捕まえて塩焼きを作って見ることにした。
最初に塩を鮎に擦り付けてヌメリをおとす。
終わったらキレイに水で流す。
鮎のお尻から包丁を入れてお腹を開き内蔵とエラを綺麗に取って水で綺麗に洗いながら血合いも削り取っておく綺麗になったら水分をしっかり拭き取る。
竹串を背骨を絡めるように口から竹串を刺す。
そうすることで焼く時に魚がクルクルするのを防ぐことが出来る。
塩焼きなので当然塩を振るけど、塩はちょっと多いんじゃない?ってぐらいしっかりつける。塩は焼いてる途中に剥がれてしまうし、余分な水分も吸い取ってくれるからだ。
焦げやすいヒレやシッポには特に多めに塩をつける。
後はじっくり焼くだけなんだけど、フィアと
フェムトに頼んでおいた焚き火は出来てるだろうか?
鮎を持って2人のところに行くとちゃんと焚き火が用意してあった。
川魚は背中から焼くといいので背中を日に向けて鮎を設置していく。
途中で向きを変えつつ口やお腹から水分が出なくなったら完成。
「もっと早くできるものだと思ってたよ。美味しそうな匂いがずっとしてるのにコウがずっとまだって止めるから、新しい拷問かと思ったよ」
焚き火で塩焼きを作るのって以外に時間かかるからね。今回は全体で1時間ぐらい焼くのは20分ぐらいかかった。
途中から焼き魚のいい匂いがしてきて我慢できないフェムトを止めるのが大変だった。
「従軍した時に焚き火で焼いた塩焼きを食べた時は生臭くてあまり美味しくなかったんだが、しっかり調理すれば美味しいな」
フィアがそう言いながら塩焼きを食べていた。
塩焼きを作るって言った時、一瞬いやそうな顔したのは、むかし食べた魚の塩焼きが美味しくなかったからか。
余分な水分が残ってたりすると生臭さが残ったりしちゃうから、時間をかけてしっかり焼くのと塩を沢山使うのが意外に重要。
鮎っぽい魚の塩焼きを美味しく食べて少し食休みをした後、もっと数を捕まえるために川の方に戻って行った。
読んでいただきありがとうございます。
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