第30話
「オーク相手でも問題なかったね」
オーク2体でもマルタの魔法で特に苦戦することなく討伐できた。
「問題なくは無かったです。最初だって思ったよりダメージが入らなくて焦りましたし、足を攻撃してバランスを崩してくれたから良かったですけど内心これも効かなかったらどうしようって不安でした。頑張ったご褒美が欲しいです」
「ご褒美ぐらい全然いいけど、どんなののがいいの?」
「昨日の夜はフェムト様、メル、私の3人だったので今日は私一人がいいです。別に複数人が嫌なわけじゃないですけど、2人っきりというのも体験したいです」
思ってたご褒美違う。甘いお菓子とかそんな感じだと思ってたんだけど。
「ダメですか?」
「ダメじゃないけど。思ってたご褒美と違ったからちょっとびっくりした」
そういうこと言うのはフェムトかイスカさんだと思ったんだけどな。
イスカさん結婚してないけど既にそんな感じでグイグイ来るからな、フィアたちとも結構仲良くなってるし。
「私もコウさんの妻ですからね」
「分かった。毎回複数人の相手をするのはきついと思って休みの日かせめて1人だけに日を作らない?って提案するつもりだったし、今日が1人の日で相手はマルタって事にしよう。メルとフェムトの説得は手伝ってよ?」
「当然です!と言っても直ぐに納得してくれると思いますよ。2人だってコウさんと二人っきりでしたい気持ちがあるでしょうし」
「だとしてもこう言うのは女性どうしの方が提案しやすいだろうしお願いね」
「確かにそうですね。今日を私にして貰う訳ですし、帰ったら話をつけておきます」
森でやる事も終わったので城に戻って
後のことはマルタに任せて俺はカニクリームコロッケを完成させる為に調理場に向かおうと思ったが森で汚れているのでシャワーを浴びて体を綺麗にしてから調理場に向かった。
「ようやく帰ってきましたね。早く完成させてください。後、お願いされていたパスタ?も作っておきました」
お〜生麺でパスタ作れないかディアーネさんに相談してたけど完成してたみたい。
今日はペペロンチーノにしよう。
まずはカニクリームコロッケを完成させよう。
と言っても冷やしておいたカニクリームコロッケの中身に小麦粉、卵 、パン粉をつけて油で揚げるだけ。
後はきつね色に揚がったら油から取り上げればいいだけだからペペロンチーノ材料、生麺とアスパラガスを茹でるためにお湯を沸かしておく。
「よし綺麗なきつね色カニクリームコロッケはこれで出来上がり」
カニクリームコロッケは完成したのでペペロンチーノの方に集中して完成させる。
沸騰したお湯に生麺とアスパラガスを入れて柔らかくなるまで茹でる。
フライパンを用意してオリーブオイル、ニンニクを弱火で炒めてニンニクの匂いがしてきたら唐辛子を加える。
ベーコンを加えてさらにじっくり炒める。
生麺とアスパラガスが茹で上がったらフライパンに2つを入れて火を強めて全体的に混ざったら完成。
「パスタはソースを変えれば色んな味が出来るから結構使い勝手いいと思うよ」
「コウ様がいる関係お米を主食にする事が多いですがパスタは小麦粉から作るのでソースを教えてあげれば人気が出そうですね」
俺は別にパスタを広めるつもりは無いけどね。
「皆さん既に食堂でお待ちです。早くご飯を運びましょう」
あんまり待たせると騒ぎ出す人がいるから早く移動しよう。
「今回も見たことない料理ばっかりだね」
「今回は小麦から使ったパスタって言うのを使ったペペロンチーノって言う料理とカニクリームコロッケって言うカニを使った揚げ物だね。パスタはフォークで巻いて食べるのが食べやすいと思う」
全員の前に配膳が終わり一斉に食べ始める。
皆カニクリームコロッケの方から食べていた。
俺はペペロンチーノから。
「我ながら上手にできたな」
生麺のパスタもしっかり出来てる。
今度はカルボナーラを作ろうかな、トマト系も食べたいな。
ペペロンチーノの食べながら次のパスタのソースを何にするか考えていると、全員がこちらを見ていることに気がついた。
「どうしたの?」
「いや、フォークで巻きとって食べると言われても実際に見て見ないと想像しづらかったからな」
確かにその通りか。
「パスタの山の下の方にフォークをさして少しづつ食べ切れる量を巻きとると綺麗に食べれると思うよ」
綺麗に食べれると言っても俺自身自信は無いけど。
みんながペペロンチーノを食べ始めたのを見て自分はカニクリームコロッケを食べる。
「ちゃんとサクサクだし、カニの味もしっかり残ってる」
カニクリームコロッケって言ってもシチューみたいなしかしないものも有るけどこれはしっかりカニの味がする。
素材がいいし量もケチらずに使ったから当然かも知れないけど。
みんなの方を見ると初めて食べるはずなのにパスタを俺以上に上品に食べていた。
「小麦にこんな食べ方が有るとはやっぱりコウのいた地球の食文化は凄いな」
「俺もフィアに同意ご先祖さまに感謝だよ
作り方を知らないものも多いのが残念なんだよね」
一度地球に言ってレシピ本でも買いに行けないかなと思うコウだった。
読んでいただきありがとうございます。
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