第50話 ミチコ④

 ミチコは、現在、自信の犯罪に関する三つのヒントを公開させられていた。これは、現時点で生存する六人の死刑囚の中で最も多い。また、アオイによって、ミチコの犯罪に関する誤った推理が展開されたが、それは完全に間違っているとも言えなかった。今のままいけば、彼女が処刑されるのは時間の問題だった。


 だが、ミチコには考えがあった。今日の時点で、公開させられているヒントが一つしかない人物に、明日以降、ヘイトが集まれば、上手く処刑を回避できるかもしれない。その条件に当てはまる人物は二人いた。ワタルと、ジュン。普通なら、迷うところだろう。しかし、彼女の答えはもう決まっていた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る