姉からのお願い

洲本温泉、ニューアワジから、実家に戻ろうとしている3人。

「姉ちゃん、紀子とどんな話をしていたの?」

「いや!・・・別に・・・誠の幼かった頃の話等・・・あっ!あとね、紀子ちゃんって、熊本に田舎があったみたいよ!・・・そうだ!紀子ちゃん、一度誠を熊本に連れて行ってあげてくれない?ゴールデンウィークはもう無理だけど、6月初めに3連休があるみたいだからさ!誠ったら、熊本どころか、九州にすら未だに行った事無いのよ。この機会に二人でカップル旅行にでも・・・」

紀子は、やや驚いた顔をした。

「えっ!誠君と二人で?」

誠もやや驚いたようだ。

「お姉ちゃん、いきなり何を言い出すんだよ!」

「あら!いいじゃない。誠もいつか九州に行ってみたいって言ってたでしょ!ちょうどいい機会じゃない!」

「で・・・でもさ・・・!」

「でもさ!じゃないわよ!帰ったら、お母さんにもちゃんと言っておくから。大丈夫よ!心配しなくても」

「・・・・!」

誠は、言葉を失ったようだ。そして、3人は帰宅した。

姉は早速母親に相談し始めた。母親も、大歓迎のようだった。

「あら!いいじゃない!誠もたまには、旅行にいっといでよ。紀子さん、誠をよろしくお願いしますね」

「えっ!あっ!はい!」

紀子も戸惑っているようだ。

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