冬のモーニングとガストの配膳ロボ

 最近は喫茶店やガストのモーニングをよく利用している。寒すぎて朝食を作るのが億劫なため。寒い台所でさんざん苦労してしょぼいトーストや目玉焼きを作り、それを寒い台所で食い、冷たい水に手をさらして片付けるのは辛いものがある。

 私は台所で温水はめったに使わない。温かい水が出るまでに結構時間がかかるからである。その間流した水がもったいない。


 というわけで、私は冬は朝食を食べないか、食べたとしてもコンビニのおにぎりとか菓子パンということが多かったが、どうせコンビニおにぎりを食うなら、モーニングに行ったって大差ないだろう。


 実際のところ、冬のモーニングは夏よりもお得だったりする。冬は朝が一番働きたくない時間帯だし、暖房や温水を使えば光熱費がかかる。冬の朝に朝食を作る労働力と光熱費を考えたら、モーニングを利用するのは経済的。

 概算だが、喫茶店のモーニングを家で作ると材料費で200円くらいかかる。モーニングはたいがい500円くらいなので300円余計にかかるわけだが、冬の朝はそこに光熱費がかかる。これがだいたい1時間50円前後。

 あとは利用者の労働価値次第。飯を作って片付ける時間にタブレットを持ち込んで作業するのがどの程度の利益を生むのか、という話。私がこの雑記を書くことの労働価値はほぼ0円だが。

 諸々考えると、寒さを堪えながら朝食を作るよりも、モーニングを利用した方が得になる可能性すらある。


 一方、夏のモーニングはお話にならない。夏は朝が一番過ごしやすく、最も冷房を使わずに済む時間帯だからである。夏は外食するなら昼にした方がいい。



 というわけで、最近はいろんな喫茶店やガストを回っている。近所のガストが今年から平日7時開店から8時になったのが私にはちょっと痛手だったが。



 そのガストで、気になることがあった。配膳ロボの動きが悪化したのである。


 前にも書いたが、すかいらーく系列では配膳ロボを導入する店が増えた。以前はしゃぶ葉でのみ見かけたが、最近はガストやバーミヤンでも出没する。地方によってはまだ導入されていないところもあるらしいが、少なくとも関西圏では、ほぼ全店に導入されたのではないだろううか。いくつか回ってみたが、いない店はなかった。


 ガストやバーミヤンへの本格導入が始まったのは8~9月くらいで、だいたい6ヶ月経過したことになる。初めの頃は店も持て余し気味にしており、客も馴れていなかったが、今では定着しつつある。ロボを使わずほとんど店員が料理を運んでいた店でも、今ではロボによる配膳の方が増えた。


 ところが、近所のガストでは最近、ロボの挙動がおかしくなった。何もないところで立ち止まって「どいて欲しいにゃん」と言うことがやたらと増えた。動きも変で、なぜか無意味に蛇行する。煽り運転のバイクのようである。反抗期なのか?

 あまりに変なので、その店では再び店員が料理を運ぶ率が増えてしまった。



 あのロボットがどういう仕組みで動いているのかは知らないが、たぶん学習機能が付いていて、稼働させるほどに動きの精度が上がるようになっていると推測される。仮にそうだとすると、変な学習をしてしまったのかもしれない。


 これも前にも書いたと思うが、しゃぶ葉で稼働している配膳ロボは、こうした不具合は滅多に見かけない。ちゃんとテーブルまで的確に移動するし、障害物は避ける。なのに、ガストやバーミヤンのロボは妙に動きがぎこちない。よく何もないところで立ち止まって「どいて欲しいにゃん」と言っているのを見かける。同じ型なのに、である。

 しばらく問題なく動いていたのが、突然また挙動不審になったことを考えると、何か使い方に問題があるのだろうか。



 一方、しゃぶ葉の方は運用が進歩していて、最下段に使用済みの食器を入れるかごが設置され、配膳のついでに洗い物を回収できるようになっていた。

 以前はロボに使用済み食器を乗せないように注意書きがされており、店員が頻繁に各テーブルを回って回収していたが、ついにロボに洗い物を回収させるようになったわけである。……この違いは何なのか。同じ型なのに。

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