結局、異世界って何なんだ
全く分からない。異なる世界だというのは小学生だって分かるだろうから、僕が分からないと言っているのはそこではなくて、何故異世界なのか? という事なのだ。
異世界というのを敵視している訳でもない。よく分からないまま、ただ年月が過ぎてしまうばかりで、どう向き合うべきか悩んでいる。そればかりだ。そもそも、異世界と呼称するくらいなのだから、それはきっと元の世界という概念と共に成り立っている筈で、なのにその異世界の方を描写するばかりなら、そもそもその世界に存在していれば良かったのだから。
でも、その為にトラックであったりとか、そういうものを利用したりする訳だろう。そしてこれは何年も前の話なのだろう。僕は流行を掴めないままここまで来てしまったのだ。だから僕というのは、世間に置いて行かれるばかりの老いぼれと変わらないのだ。そうではないか。そうでなければ、僕も異世界というものを表現してみせれば良かったのだ。それを、こうやって遠目に小馬鹿にしているのと変わらない様な振る舞いをしてみせて……一体何をやっているんだ!
それでも僕は、この世界にいたいのだ。この世界にいなければ、異世界も何もあったものではないが、異世界を異世界と呼称する事もできない。ただその世界に漫然と生きるばかりの馬鹿者なら、どの世界に存在したところで何も変わらないのだから……だったら、僕はまずここにいなければならないって事だろ!!
今度、誰かが生み出した異世界を覗いてみよう。そうすれば、少しくらいは掴めるものもあるかもしれない。だが、僕はそこには決して辿り着くことはないのだ。僕はそれを遠目に眺めているだけだ。モニターの前で、一人取り残されているだけなのだから。
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