サクッとカルタシスを得たい人間にはオススメしない。不遇期間が長いので。
基本的に、英雄レベルの人間以外は生まれ持った魔力に胡座をかき、知恵や技量より力こそパワーです。魔力なし=魔族と戦えない。
そこで魔力がないのに、魔力を使わないなら技量で勝り参謀役として一定の存在感のある主人公が散々に貶められることに繋がる感じ。
散々蔑まれるが、それでも愚直に剣を振り、戦術・戦略眼を磨き、参謀役として生きていくのかと思いきや…。
その後に出会う魔族の奴隷少女との出会いから展開が加速していきます。
67話にして主人公専用武器の入手によってタイトル回収、反攻開始?
人間の業が深すぎて、人間より魔族の方が人間味がある。逆だったかもしれねぇ…。
荒れそうな元婚約者視点から感想欄を閉じたのは英断。この更新頻度がいつまで続いてくれるのかわからないが、エタらないことを願っています!
web小説で久々にここまでの重厚なファンタジー作品を見れて、そしてとても面白くて感動です。
ジャンルはハイファンタジーの追放系なのですが他のなろう追放系のようなこれといった何の努力もせずいきなり特別な力で無双するような展開ではないです。
作品の文章もとても綺麗で読みやすく何より出てくるキャラクターがいいです。
特に主人公は迫害を受けながらも努力をかかさずそして人間臭くもありとても良い、何より覚悟がありとてもかっこいいです。
主人公が自分自身に改めてどの道を行くかそして覚悟を決めたシーンはとても痺れました。
戦闘シーンや人間ドラマでもどうなるか分からない展開、何より続きが気になる終わり方なので引き込まれます。
書籍化期待です
まじで面白いです。
応援したくなったからカクヨムに登録したぐらいです。
作者様、めちゃくちゃ楽しんで読んでます!
執筆活動頑張ってください!
あと、たまに評価が低いレビューがあったので、一読者としての意見を書きます。
簡潔に言うと、読む前の人は先入観を捨てて、まず最新話まで読んでほしいです。
この小説はおそらく将来的にざまぁ系です。
人によっては主人公の報われなさ、人間側の性格の悪さにイライラするかもしれませんが、そのヘイトの下地があるからこそ、ざまぁした時の爽快感は格別だと思います。
それに、物語のシチュエーションというか、設定が個人的な性癖にぶっ刺さりました。
ネタバレになるので書きませんが、50話あたりから最新話まで性癖に刺さる要素満載だったので、続きがめちゃくちゃ気になってます。
それに情景描写が繊細で、久々にカクヨムで良質な小説を読みました。
なので小説を読んだあと、良し悪しを判断して貰えればと思います。
読む前から先入観持って読むと後悔します。
ただ、思考停止して読める手軽なざまぁ系を求めてる方には合わないと思いますので、別の小説を読んだ方が良いと思います。
(第二部了までの感想)
いわゆる「ざまぁ系」と期待して読んだがまさか25万字近くも迫害され続けるとは驚いてしまった。
煤まみれどころか読者がストレスまみれではないかと思いながらも、読み続けてしまったのはその重厚で精密な描写に引っぱられてのことだ。アニメやドラマであったらあまりにゲス過ぎる役柄の演者に同情してしまって話が入ってこないほど人間サイドの下劣さが徹底している。小説だからこそ気にせずに入り込むことができたのはメディアの特性を上手く使っていると思った。
古くは「おしん」や「フランダースの犬」「家なき子」など数々の不当な仕打ちに耐えるドラマが日本で人気を博してきた。被虐に耐え続ける主人公へ感情移入することで悲劇の中にある麻薬的な気持ちよさを味わうという仕掛けの存在も無視はできない。途中までこの作者の書きたいことは実はそちらだったのではないかと勘ぐってしまったほどに延々と蔑まれ続ける。
現時点で第二部を終えて文庫本で言えば2冊分。ようやく剣を抜いてターニングポイントを過ぎたように感じる。この先これまで降り積もったフラストレーションを振り払うようなカタルシスにつながるのか。はたまた一時的な勝利から再び苦しい展開に追い詰められるのか。多くの読者は前者を期待してるだろうが、後者だとしてもファンタジー版の苦労ドラマとして一貫しているし面白くなりそうだ。
ただ一つ後悔があるとすれば完結してから読み始めるべきだったとも思う。
YoutubeやKindleインディーズ等と異なりまとまった収益につながらないネット小説界隈において、これは傑作になるだろうと読んでいた作品が途中放棄されてしまうケースは枚挙にいとまがない。作者さんのメッセージからは少々ナイーブなところも感じ取れるので、あまり焦らずマイペースに自分の作品をつむいでいってほしいと思うのは余計なお世話か。
ちなみに騎士の鎧を身に着けて特殊な剣で戦うシーンはダークソウルやベルセルクをイメージしながら読んでいたが皆はどうだろう。
昨今のWeb作品は主人公が強くて、何でも主人公の強さで解決してしまう…そう言ったものが量産されているように感じます。
勿論そう言った作品は爽快感があって、私もよく愛読していますが、傾向的に主人公の悩みが少なく、それ故に内面に対する彫り込みが少々物足りなく感じてしまうことが多いのです。
この作品は主人公には強さがありますが、その強さが真に発揮されるまで、主人公の内面を窺い知ることができる素晴らしい作品です。
主人公が何をすべきか考え、確固たる芯に基づいて行動を起こす。
その気高さに思わず、没頭して読み込んでしまいました。
こうした作品を読ませて頂き、心から感謝いたします。