第74話 クリティカルヒット

ソニ子と風の精霊がレヴィと鬼ごっこ?を始めた時、ブレイブはコウスケ達と合流していた。


『コウスケ様、お待たせして申し訳ありまセン。ブレイブただいま戻りましタ。』


(ブレイブは今まで空回りが多かったから、今回は多少大袈裟でも褒めてあげた方が良いな。ここはブレイブの好きな武将風で褒めてみるか。)


「うむ。此度の大役、誠に大義であった。ブレイブのような忠臣がいて、余も誇らしいぞ。」


…シ~ン…


ブレイブはコウスケを見つめたまま、時が止まったかのように静止していた。


(…黒歴史決定…。疲れすぎたからといって安易なことはしない方がいいな…。失うものは多かったけど、勉強になったな…。)


そう思っていると、突然歓喜が沸き起こった。


『『『『『うぉぉおぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉおぉぉおぉぉぉぉッ!』』』』』


ブレイブ部隊は歓声をあげて、近くにいる者と抱き合いながら涙を流していた。


ブレイブも涙を流しながら、喜びを噛み締めているようだった。


そして、コウスケのすぐ目の前に来ると平伏した。


『このブレイブッ!只今のコウスケ様からのお言葉に恥じぬヨウ、これからも精進するとともニ、なお一層の忠誠を捧げマス。』


(武将風の言葉がこんなにクリティカルヒットするなんて…。これから褒めるときは武将風にしないと”物足りない”って顔されたらどうしよう…。)

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