第69話 命からがら
コウスケは、モンタのゴーレム達によって荒らされた裏路地を微妙な表情で眺めていた。
(…これ以上ないくらい目立ってしまった…目的も達成したし…帰ろうかな…。)
…そう思ったそのとき…
!ドーンッ!
!!ドーンッ!!
!!!ドーンッ!!!
…城門の方角から爆音が鳴り響いた…
(まさかッ?ブレイブ達に何かあったッ?)
ユニは索敵スキルで確認した内容を報告する。
「コウスケ様。どうやら、ブレイブが勇者と交戦している音のようです。」
!!!!ドーンッ!!!!
!!!!!ドーンッ!!!!!
!!!!!!ドーンッ!!!!!!
…爆音が少しずつ近づいてくる…
コウスケの肩に乗っていたモンタが青ざめてガタガタ肩を震わせた。
『コ、コウスケ…。ブ、ブレイブがキレてたんじゃねえのか…?』
ユニは、冷静に状況報告を続ける。
「どうやら、ブレイブが攻撃をしながら勇者を追いかけ回しているようです。しかし、アーチャーと部下達は流石ですね。巻き込まれないように迂回しながら合流しようとこちらに向かって来ています。じきに合流しますので、話を聞いてみましょう。」
(バーサーカーになったブレイブから逃げているなんて、勇者もなかなかやるな。あの状態になったら、白でも手がつけられないんだぞ。さて、どうやって無事にみんなで帰ろうか………。)
コウスケが思案していると、ボロボロのアーチャー達が泣きながら全力疾走で合流してきた。
『コウスケ様ぁぁぁッ!怖かったですぅぅッ!死ぬかと思いましたぁぁぁッ!』
(まさに疲労困憊…。)
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